2006年07月27日

個性

管理人がこういう考えになったのも、正反対の性格であるツチノコ兄弟を飼っていたからだ。一緒に生きてきた7年7ヶ月のあいだで離れていた時間は合計しても100時間に満たないにもかかわらず、ディーとカイは真反対の性格の犬だった。一緒の親から同時に生まれ、ずっと一緒に暮らしてきた犬たちである。にもかかわらず、態度、性格、好きなもの、嫌いなものがまったくちがったのだ。ましてやちがう親から生まれた年齢も犬種も生活も飼い主もちがう犬が同じであるはずはない。それが管理人の出した結論である。

ディーは母犬のゴールデン的性格を強く受け継いでいたので、どんな犬とも人間とも会った瞬間に親友になれた。カイの場合は人見知り犬見知りがあるので、最初は少しだけ腰が引ける。だが、管理人はカイにディーと同じように誰にでも愛想良くして欲しいとは思っていない。なぜなら、カイとディーは兄弟犬ではあるが、それぞれ個性を持った独立した個体だからだ。カイにはディーにない良いところがたくさんある。逆に、ディーにはカイとはちがう良い点がたくさんあった。

犬にはそれぞれ個性があるのに、管理人はひとりである。まさかジギルとハイドのようにまったくちがう風にふるまうわけにはいかないので、管理人は管理人なりの飼い方をしてきたわけだ。むろん、それぞれに対してじゃっかん対応は変えていたが、それでも管理人が管理人であることには変わりない。そこにこんどは、またちがった個性を持つ姫がやってきた。犬のニーズに合わせて飼い主が変わらなくてはならないとしたら、管理人は多重人格者になるしかなかっただろう。だが、ここでもじゃっかん対応を変えただけで、管理人はやはり管理人なりの飼い方を貫いた。

おそらく、3頭それぞれを個々に見た場合、管理人は彼らにとって最高の飼い主ではなかっただろう。だが、管理人と愛犬たちの組み合わせとしては、決して最悪のコンビではないと思っている。なぜなら、管理人は3頭のどのコも手放したいとは思ったことがないし、どのコも同じように可愛いし、彼らはどこに連れて行ってもそこそこ恥ずかしくない、立派な犬に成長してくれているからだ。

犬を飼う場合の苦労というのは人それぞれだ。管理人にとって飼いづらいと思う犬が、他の人にとっては楽に飼える犬というケースもある。

良い犬悪い犬の基準は、飼う人によって変わってくる。飼い主と犬の相性がぴったりと合った場合には、飼いやすい良い犬になるのだろうし、それが大きくずれてしまえば、飼いづらい悪い犬と呼ばれることもある。だが、いったん飼いづらい悪い犬だと思ったとしても、折衷案を見つけることで、せっかく出会った犬を手放すことなく、飼いやすい良い犬にすることは可能なのだ。

それが、管理人の考えるしつけである。犬にはここまではやってもらわないと、楽しく一緒に暮らしていくことができない。そう思ったことについては、きちんとトレーニングして改善する。飼い主のほうも、譲歩できるところは譲歩して、互いに気持ちよく一緒に暮らせるように精一杯工夫する。それ以外の点に関しては、犬の個性に合わせて、ある程度自由にさせていく。それが犬猫屋敷風の犬の飼い方で、今後管理人自身が変わっていくことがあったとしても、また飼う犬が変わっていったとしても、犬と暮らしていく上で、この基本だけは忘れずにいたい、と常々考えている。

きょう、出稼ぎから帰ってきたら、きのう会ったビビリ犬に悩んでいた飼い主さんから写真と丁寧なお礼のメールが入っていた。

「管理人さんともお話できて、とっても楽な気持ちになれました」


そんな一文を読んで、管理人は少しだけ嬉しくなってしまった。その飼い主さんを見る限り、むろん何があっても犬を捨てるような人には見えないし、愛犬を心から愛しているのはまちがいないが、どうせなら悩みを抱えて暮らすよりは、毎日愛犬の良いところを数え上げて明るく楽しく暮らしたほうがいいと、管理人は思っているからだ。

「楽(らく)」という漢字は「楽しい」と一緒だよね。だから、楽しければ楽だし、楽だと楽しい気分になる。

そう考えると、お気楽生活を提唱する犬猫屋敷風犬飼い生活って、もしかしたらいま一押しかも、と鼻高々な管理人なのだ。

【管理人の独り言の最新記事】
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 22:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月26日

ホームパーティー

管理人は月末の納期を前にして、マジでほんとうに忙しい。にもかかわらず、きょうもふらふらと遊びに出かけてしまった。納期がタイトなので今月いっぱいは遊べない、と宣言しておいたにもかかわらずパンツ屋犬具屋の越後屋がまたもや断り切れないような美味しいオファーを持ってきたからだ。

「水曜日って出稼ぎじゃないよな?」
「出稼ぎにはいかんが、仕事が山積みなので遊べない」
「お楽しみ企画があるんだが」
「どんなに楽しい企画でも、今月いっぱいは缶詰」
「逃すには惜しい企画だぞぉ〜」
「どんなに惜しい企画であっても、いまは仕事があるから行けない」
「ふ〜ん、ならいいけど……後悔するよ」
「後悔なんかしないもん。忙しいんだもん」

だが、行けないとわかっていても、何がとりおこなわれるか知りたいのは人情だ。そこで、どんな企画なのか、ついつい尋ねてしまったのが運の尽きだった。
「で、水曜日になにがあるわけ?」
「ホームパーティー」
「ふ〜ん」
「犬の……」
「犬のホームパーティー?!」
「そう」
「それって、犬がたくさん来るってこと?」
「そう」
「うちじゅう犬だらけってこと?」
「そう」
「……でも行けない。忙しいから」
「ふ〜ん、残念だね」
「うん。残念だけど、行けない。だって、忙しいんだもん」
「せっかくラブとかゴールデンとかデカ犬が集まるんだけどなぁ〜」
「デカ犬?! デカ犬がたくさん来るの!?」
「そう。デカ犬グリグリし放題」
「…………」
「でも来れないんだろう? 残念だなぁ〜 うちの奥さんお手製のカラメルプリンも持っていくんだが……」
「やっぱり……行く」

これがヒルズ族の青年実業家が集まるホームパーティーだったなら、管理人は毅然とした態度できっぱりと断ることができただろう。長年のつきあいで、越後屋は管理人を動かすベイトを知りつくしている。

デカ犬ばかりのホームパーティーということで、もちろんうちのデカ犬コンビもご招待をたまわった、が妹との車争奪戦に敗れた管理人は泣く泣く我が子を置いて、ひとりでデカ犬集団のなかに乗り込んでいったのである。

そして、クライアントの顔も納期遅れという忌み言葉もすっかり忘れ、死ぬほど楽しい時を過ごしたのだ。犬がたくさんいて、犬好きが大勢来ている場所で管理人が楽しい思いをしないわけがない。うちで留守番している愛犬たちの顔は少しだけ脳裏をよぎったものの、デカ犬グリグリし放題の醍醐味に管理人はすっかり魅せられ、ほんとうに楽しい時を過ごしたのだ。

そのなかに1頭の和犬Mixのコが来ていた。飼い主さんの悩みはうちのコがビビリだ、ということで、ポセがビビリを克服して明るい犬になったという話を聞いて、是非ともコツを知りたいとパーティーに参加したのだそうだ。

ちなみに、管理人が見たところ、彼女はビビリでもなんでもなかった。ただちょっと最初は人見知り、犬見知りが激しくてすぐに誰とでも仲良くなれるタイプではない、というだけだ。

「飼い主がしっかりしていないから、犬のビビリがいつまで経っても治らない、って人に言われるんですよ」

と飼い主さんは嘆いていたが、おっとりした優しそうな飼い主さんに、犬のために剛胆なきつい性格になれ、というのはそりゃ無理だ。同時に、最初はちょっと及び腰で、仲良くなるのに時間がかかるおとなしいコに、ラブやゴールデンによくいるような、誰とでも初めて会った瞬間に大親友になれる犬になれ、というのもこれまた無理な話なのだ。

飼い主にも犬にも、個性というものがある。得手不得手もあるし、好き嫌いだってあるはずだ。飼い主の思うままの飼い方に無理矢理犬を合わせることで、犬にストレスを感じさせるのは良くないかもしれないが、犬のニーズを満たしてやるために、飼い主がストレスを感じてまで変わる必要はない、と管理人は思っている。飼い主も犬も適度にストレスを解消し、一番互いに合った折衷案を見つけるのが、最終的には犬と最後まで楽しく暮らしていくために一番良い方法なのではないだろうか? だから犬の飼い方にたったひとつの正解はない。それぞれの飼い主と犬によって、ベストの方法は変わってくる。
(明日につづく)

RIMG0751.JPG
置いてきぼりを食って、ふてくされているおふたりさん

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月25日

オジサンの一日

自分ってもしかすると、出稼ぎ先の会社で一番エライ人なんじゃないかと思う瞬間がある。

たとえばきょうのように、社長をはじめとする役付きのオジサンたちが必死こいて明日のセミナー用の資料作りにいそしんでいるとき、それを尻目に独り淡々と独自の仕事をしていている自分を客観的に見た場合、どう考えてもこの会社で一番エライのは自分にちがいないと思うのだ。

べつに手伝わないというわけではない。じっさい、以前は「手伝いましょうか?」と何度も言っていたのだ。だが、そのたびに「管理人さんは、自分の仕事をしてていいから」と断られるので、最近は申し出る気にもならないのだ。ちなみに、管理人はこれでもOL生活が長いので、コピーして、ホチキスして、何冊かの資料をまとめてなんて作業はお茶の子さいさいである。じっさい、管理人が手を出せば、オジサンたちの数倍のスピードで作業を終わらせられる自信はある。

にもかかわらず、オジサンたちが一丸となって女工哀史的作業にいそしんでいるとき、管理人はいつも仲間はずれになっている。じつはいまのように内職が忙しいときは、会社では頭を使わない単純作業のほうがずっと嬉しかったりするのだが……

オジサンというのは計画性がないものだ。だから、今回も秒針との勝負で最後は人海戦術で資料をまとめあげていた。明日セミナーをやることは、すでに3ヶ月前から決まっていたにもかかわらず、なぜギリギリまで何もやらずに放っておくのか、オジサン的思考回路というのは管理人には理解できない。もしかすると刺激の少ない日常において、あと1分しかない、もう間に合わないというスリルが唯一の脳への刺激になっているのかもしれない。

秒針との勝負になっていたのは、できた資料を持ってオジサンのひとりがきょうの新幹線に乗らなければならないからだ。ちなみに世間には便利なサービスがあって、朝原稿をメールで送っておけば、夕方にはきちんと製本された資料を大阪で受けとるなんてことも可能である。にもかかわらず、オジサンは自力でコピーをし、それを束ねた膨大な書類をバックいっぱいに詰めて大阪に旅立っていった。

「Kinko’sに頼めばいいじゃないですか」

と管理人は言ったのだが、

「高いからダメ」

と即座に却下されてしまった。

全社員を動員して、丸一日かけてコピーする人件費を考えたら、1枚10円くらいかかっても外注に出したほうがどう考えても安いのだが、そういう計算はオジサンたちはしないらしい。ちなみに、最後は泣きが入っていたので、宅急便で送ればいいとも提案したが、それもその場で却下された。

万が一届かなかったらどうするんだ!?

とオジサンは言うのだが、彼がよたよたあの荷物を引きずって歩くほうがよっぽど危険が多いと管理人は思っている。

でもオジサンは自分以外は信じられない。だからコピーから製本まですべて自力でやりたがる。

ちなみに、大阪に飛ぶオジサンが出ていったあと、ついにコピー機がぶっ壊れた。けっきょくメンテの人を呼んだりして、きょうはほんとうに全員が一日中その作業にかかりっきりになっていた。

わざわざ大学院まで行って博士号をとりながら、トナーで手を真っ黒にしながらコピー機と格闘するのは空しくないのだろうか? と思う瞬間もあるのだが、本人が嬉々としてやっている以上他人が口を挟むことでもないのだろう。

管理人が帰るころには、終業時間を待たずして、オジサンたちは資料の完成を祝って満足そうににビールで乾杯をしていた。

「あぁ〜たまらんな、ひと仕事終えたあとの、この一杯!」

これがやりたいがために、オジサンたちはきょう一日女工哀史ごっこをしていたのかもしれない。その笑顔を見ていると、効率とか対費用効果とか小難しい経営用語なんかはどうでもいいな、という気がしてくる。

オジサンは、会社にいるときが何よりも一番幸せな人種である。
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 20:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月24日

約束

昨日は、ディーの月命日だった。もうあれから1ヶ月も経ってしまったのかと呆然としつつも、しだいに周りからディーの臭いが消えていくにつれて、管理人も残された犬たちも、少しずつディーのいない生活に慣れていっているのが不思議な気がする。

ディーの病気がわかったとき、とうぜんのことながら管理人は呆然として何をどうしていいかもわからなかった。医者の説明を聞いて、残された時間が短いのはわかっていたし、ディーを苦しめるような抗ガン治療や手術の道は断念したものの、さりとて残りの日々をどうして過ごしたらいいか、何をしてやるのがディーにとってベストなのか、考える余裕すらなかったのだ。

すっかり惚けていた管理人の代わりに、癌についていろいろ調べ、よく効くといわれるサプリメントや食材についてあれこれ情報をくれたのは、周りにいた犬友だちだ。持つべきものは犬友だ。ふつうであれば、たかがペットが病気だからと泣きわめいている管理人は単なる変人だが、じっさい動物たちと暮らしている人にとっては、愛犬愛猫を見送らなくてはならない飼い主のつらさが身に染みてわかるのだ。

癌だと診断された当初、管理人は何かというと泣いていた。散歩に行っては涙がこぼれ、ふだんと変わらないようすでツチノコ兄弟が戯れているようすを見ては涙した。せっかく長生きさせようと、身体にいいと言われる餌やおやつばかりを与え、毎年きちんと予防注射もして大切に大切に育ててきたのに、どうしてディーだけこんなことになってしまったのか。世間には残飯を与えられて、散歩にも満足に連れて行ってもらえなくても長寿を全うする犬がざらにいる。なのにどうしてうちだけ、こんな早く愛犬に別れを告げなくてはならないのか、その理不尽さに無性に腹が立っていた。

最初に通っていた獣医の誤診でディーは1ヶ月あまりほとんど栄養のない餌を与えられていた。腸炎と診断されたため、消化器系に負担をかけない炭水化物を多くとっていたのである。結果的にはそれが癌の進行を早めてしまった。だから、末期癌と診断された直後から肉が主体のガッツ食でともかく体力をつけ抵抗力を上げる食餌に切り換えた。

ディーの体調はその日によってまちまちだった。調子が良い日は朝から肉をガツガツ食べる。だが具合が悪くなると手に乗せてやっても何も食べない日もあった。

ある時、手に乗せて鼻先に出した肉の臭いを嗅ぎ、フンと横を向いてしまったことがあった。大好きだった肉も食べないのか。もう長くはないのか、と管理人は不覚にも涙がこぼれた。その瞬間、ディーは慌てて肉を口に入れ、管理人の顔をぺろぺろ嘗めてくれたのだ。

管理人がつらいとき、いつもディーがやってくれた仕草だ。

「大丈夫だよ。食べるよ。オレ、まだまだ元気だから、泣かないでよ」

そういわれているような気がしたのだ。そのとき、初めて自分のすべきことが見えてきた。ディーは毎日そうとうの痛みと闘っている。それでも生き続けることじたいが、ディーが管理人にくれる最後のプレゼントだということに気づいたのだ。管理人のすべきことは、残りの日々をディーにとって楽しいものにしてやること。ディーがこの7年半にくれたものには到底およばないが、それでもできる限り楽しい思い出を作ってやって、最後はきちんと看取ってやる、それが管理人のできるせめてものお返しだと悟ったのだ。

その日から、ディーの前では決して泣かないと決めた。最期のときを迎えるまで、何回「Good boy!」と言ってやれるか、どれだけディーの笑顔を覚えていられるか、それが管理人の目的になった。

同時に「がんばれ」という言葉も口にしなくなった。辛ければ諦めてしまってもいい。苦しいのならサインを出してくれればそのときは楽にしてやる。ディーが食餌を受けつけなくなった時点で安楽死を選択することを管理人は心に決めていた。ただディーが生きたいという意欲を見せている限り、どんなことをしても生きながらえる方法を探していく。その代わり、ぜったいに管理人のいないところでは逝ってはいけない。それが管理人とディーのあいだの最後の約束だった。

動物の医療費というのは冗談ではなく高額だ。単なる痛み止めと定期検査だけでも毎週そうとうの金額がかかっていた。そのうえ肉主体の食餌に各種のサプリメントやおやつ類を用意するのは、その日暮らしの貧乏飼い主には負担だった。だからずっとディーのそばについていてやりたいと思っても出稼ぎ仕事に行かないわけにはいかなかった。

毎週出稼ぎに行くたびに後ろ髪を引かれるような思いがした。痛みが襲ってきたときにそばについてやれないと思うだけで身を切られるような思いをした。ディーも同じように不安だったのだろう。毎週、週末が近づくごとに体調は確実に悪くなっていった。

ディーの容態が急変したのは、木曜日の深夜である。今週も何とか出稼ぎ中の留守番を乗り切った。これでまた週末はずっと一緒にいられると思った矢先に食餌も水も受けつけなくなった。それは、ディーからのサインだったのだ。だが管理人は、翌朝一番で安楽死の処置をする決心がつかなかった。

ディーは最後まで約束を破らなかった。どんなに苦しんでも管理人が戻ってくるまで逝ってしまうことはなかったのだ。それに比べて管理人は一瞬の躊躇から楽にしてやるタイミングを逃した。

犬は人間との約束を決して破らない。どんなときでもまじめに約束したことを忠実に履行する。犬を裏切るのはいつでも人間だ。最後の最後にディーが管理人の教えてくれたのはそんなあたりまえの事実だった。

あと半日早く安楽死の処置をしておけば、ディーに、最期の苦しみを味あわせることはなかった。

「約束を破ってごめん」

虹の橋の向こうについてもう一度ディーに会ったとき、管理人が真っ先に謝りのはそのことだ。

DJ222.jpg

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 09:53| Comment(2) | TrackBack(0) | DJ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月23日

現実逃避

管理人はいま、ものすごぉ〜く忙しい。

またいつものクライアントが、申し合わせたように同時期に仕事の依頼をしてきたからだ。途切れることなく仕事をいただけるのは、むろんとってもありがたい。だが、できれば、ほんとうに贅沢なのだが、できることなら脳が溶け出すくらい暇なときに少しずつ依頼をしてもらえるとありがたい。

というわけで、今回も完全にオーバーフロー状態のまま納期に追われる1ヶ月を過ごしているわけだ。

で、そういうときに限ってまた、以前からずっと温めていた楽しい企画があったりする。むろん、仕事が忙しいからと断ればいいのだが、徹夜してでも楽しい企画は逃したくはない。そういえば小学生のころも、宿題の絵日記が完成していなくとも、8/30に従兄弟と海に遊びに行っていた。三つ子の魂百までとはよく言ったものである。

というわけで、きょうの犬猫屋敷にはお客さまがあった。遠路はるばるKAKOままさんが上京したのに合わせて、つむぎ親子リリー親子が揃ってデカ犬コンビに会いにやってきてくださった。

管理人の友だちがやってきて、犬より人の数のほうが多い、というのはじつはけっこう珍しい。犬猫屋敷は、どんなサイズの、どんなしつけレベルのコであっても室内フリーで入れるので(うちの犬以上に邪魔で悪戯をする犬は、おそらくこの世に存在しないからだ)たいてい皆さん飼っている犬を伴って遊びにくる。そうすると、気がつけば犬がうじゃうじゃ、あいだの隙間に人間がちんまり座ってという状況になるのである。

いちおう人間のお客さまの記念写真も撮ったんだけどね……顔消したり、面倒なんで……というわけで、今回のお客さまはこちら下

RIMG0788.JPG


めんこいねぇ〜リリーちゃんわーい(嬉しい顔)

管理人の持っているヨーキーのイメージ(うるさい、気が強い、臆病)を粉々に打ち砕くようなたまらなくよい子だった。犬種の特性ってたしかにあるが、要は育て方しだいだな、とリリーを見ていてしみじみ思った。何しろ大きな犬に囲まれても一度も声をあげなかったし(子ども脱感作トレーニング中の姫さんはことあるごとに絶叫もうやだ〜(悲しい顔))どんな人にも愛想よく尻尾をぷりぷりしているし(カイザーは部屋の隅で常時気配を消していたふらふら)きちんと、やるべきことをやってちゃんと飼ってやれば、ほんらいの特性を悪癖に変えることなく、立派なパートナー犬に育てることができるという証明のようなものだ。

姫とリリーが並んでいると、じつはこんなに大きさがちがう。

RIMG0790.JPG


うちのようなデカ犬だと、最低限のしつけを入れないと飼いきれなくなるリスクが高い。だから、大型犬を飼っている人の多くはしつけに熱心な飼い主にならざるをえない。反対に小型犬だと、まあいいや、うちは小さい犬だからと最低限のこともやらずに問題犬を作ってしまう飼い主が、残念ながらまだまだ多いな、と管理人は思っている。いまのこの国では一般的な認識が、大型犬のしつけは義務、小型犬の場合にはオプション、と思っている人がまだまだ少なくないのである。

じっさい、一時期レスキューのお手伝いをしていたころ、里親会を見に来てくださったお客さまと、こんな会話をよくしたものだ。

「この犬は大きくなりますかね?」

「親がわからないから、保証はできませんけど……失礼ですけど、お住まいは集合住宅ですか? 体重制限とかあるんでしょうか?」

「いいえ、一軒家なんですけど……ただ大きくなる犬だとしつけしないとダメでしょう?」

チワワだってヨーキーだって、しつけしないと飼えねぇ〜よちっ(怒った顔)

しつけをせずに飼える犬はAIBOだけだっちゅぅのどんっ(衝撃)

むろん、んなことをお客さまはっきり言うわけにはいかないので、当たり障りのないように、犬のしつけというのは人間と犬が楽しく暮らしていくための最低限のルールを作ることで、どんな人にもできることで、自分の犬を一生可愛いと思って大切に育てていくためにはぜったいに必要な作業なのだ、と説明したものだ。

そうやって話をしたお客さまの何人がそれをわかってくれたか、はわからないし、もしかするといまごろ「ご意見無用」のツッパリチワワを飼って、手足を傷だらけにしているかもしれない。まっ、それはそれで個人の自由だし、捨てずに飼ってくれているのなら、管理人がとやかく言う話ではないのだが……

何はともあれ、犬を見れば飼い主がわかる、と管理人は常々思っているのだが、リリー嬢のようすを観察するかぎりは、リリーパパはちゃんと犬を飼える立派な犬飼いだという印象を受けた。

リリーはpapaが会社に行っているあいだ、ずっと独りでお留守番してるんだけどねぇ〜世の中には、そんなひどい環境で犬を飼うなんて最低だ、って口から泡を飛ばして叫ぶ人もいるんだけどねぇ〜

じつに皮肉なことに、リリーはとってもいいコに育っている。なんか、変なのって思いつつ、仕事に戻りたくないために、現実逃避してボーといろいろ考えてしまう管理人なのだ。
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

犬のパンツ

犬猫屋敷の御用達の犬具商人、越後屋がネットショップをオープンした。かつてはビビリ犬の代名詞だった愛犬ポセにあうように、軽くて負担が少ない首輪やリードを手作りしているうちに、これってもしかして商売になる? と思いたったのが、犬具屋Shy Dogの始まりだ。

ディーの闘病生活を経験して、じつは管理人も、軽くて丈夫で、犬に負担の少ないカラーやリードの重要性を身をもって体験した。ちょうど一ヶ月前のいまごろ、管理人は毎日、病気のディーを連れて短い散歩に行っていた。犬猫屋敷のトリオのようなデカ犬用の犬具というのは、どうしても金具がごつく重くなる。ふだんはあまり気にならないが、体力が衰えたディーにはそれだけでもそうとうの負担だったのだ。思わずフリーにして歩かせようかと思ったほど、最後はナスカンの重みが身体に堪えていた。

ディーが病気になって初めてわかったことだが、犬たちはいつもその重みを感じで散歩をしているのだ。これは由々しき事態であると思っていた管理人のところに3ヶ月ぶりに越後屋から千載一遇の電話が入ったのだ。

ちなみに、管理人と越後屋はこの春3ヶ月間絶交していた。きっかけは、いまとなっては覚えていないような些細なことだったのだが、とにかく、一時越後屋は管理人の「殺したい奴リスト」のトップに輝いていたのである。

管理人たちが喧嘩するのは、じつはあまり珍しいことではない。周りも、

「またやってるよ、どうせまた1週間もすれば仲直りするんだから、止めときゃいいのに……」


と呆れるほど、わりとしょっちゅう諍いを起こすのだ。だが、今回はふだんの喧嘩とは規模がちがった。何しろ最後には

「おまえの母さん、でべそ!」

「ついでにおまえもでべそじゃないか!!!!!」


てなところまでいってしまったのである。



やはり、でべそはいけない。



世の中、言っていいことと悪いことがある。だが、頭に血が昇ると小学校2年生レベルの会話になる管理人たちは周囲の呆れた視線にもめげず、派手な喧嘩を繰りひろげたのである。

で、その後3ヶ月間、お互いを「殺したい奴リスト」の筆頭に掲げたまま何やかんやと忙しく暮らしていた。ところが、ディーが病気になったことがきっかけで、また連絡をとりあうようになったのだ。人間、愛犬が瀕死の重症で伏せっているときは、でべその恨みも忘れるものだ。

夏休み前に大喧嘩して、新学期になるとけろっと以前のような親友に戻る小学生のごとく、管理人たちはふたたび悪友に復活したのである。長すぎた春休み中にいろいろ考えたおかげで、ふたりともちょっと大人になって、無事小学校3年生に進級できた。むろん、どっちが先に何回ごめんと言ったかについて、またもや揉めたのは言うまでもないが……

ともかく、そんなこんなで交流が再開した管理人と越後屋だが、今回越後屋が持ってきたオファーは美味しすぎるものだった。

「なあなあ、寝るとひやっとするドッグベッド欲しいっていってなかった?」

「欲しいよ。でも高いから買えない」

「おれんち、こんど犬具や始めんだけどさ、お客さまモニター募集中なんだけど……」

「それ、何すんの?」

「うちの製品使ってみて、使い心地とか改善点とか指摘してくれればいいの」

「それって、タダでドッグベッドもらえて、おまけにぼろくそに文句いっていいってこと?」

「……できれば前向きな意見が聞きたいんだけど」

「でも、タダでもらったものに好き勝手言っていいってことでしょ?」

「まあね」

「やるわ」

というわけで、管理人はしっかりドッグベッドをタダでせしめてすっかりご機嫌になったのだ。

「いちおう、うちのメインはカラーとリードなんだけどさ」

「ふ〜ん、誰がデザインしてんの?」

「生地選んでるのは、オレ」

「いらない」

「…………(気を取り直して)姫に可愛い女の子っぽい奴作ってやるよ。お客さまモニター用にさ」

越後屋のセンスで女の子っぽい可愛いの、といったら、ぜったいにピンクのフリフリでハートやらリボンが飛び散ったようなとんでもない物を持ってくるに決まっている。飼い主だから断言できる。姫にはピンクは似合わない。

「うちの犬具は軽くて丈夫っていうのが売りでさ」

「軽いの?」

「そうそう、金具は強度が同じ中で一番軽いのを選んでるのね」

「ほぉ〜」

「それにコットンだから抜群に軽いし、簡単に洗えるし」

「なるほど……」

「そうだなぁ〜、カイは黒いから、赤なんか似合うよな。たとえば魚偏の漢字とか……」

「魚偏の漢字?」

「そう、寿司屋の湯飲みに書いてあるような奴」


越後屋のセンスはアタリかハズレか、管理人に言わせると両極端だ。今回はどうやらアタリのほうに振れているらしい。

「ス・テ・キ! それ欲しい!」

「だろ? ぜったいイケテルって思ったんだ。買ってきたときは、そんなの誰が使うって周りから非難囂々だったんだけどさ……」

「他にはどんな柄があるわけ?」

「そうだなぁ〜空豆とか?」

「姫は、それだわね!」

けっきょく、他にもいろいろ柄があると聞いて、久しぶりに犬たちを遊ばせるついでに、店主自らが車を飛ばして我が家に反物を持ってやってきた。

「おひいさま、こちらの水玉柄なんか、よくお似合いでございますよ」

「いいわね、それいただくわ。リードも一緒に。いつものようにつけにしておいてね」

「現金で払え!!!」

ちなみにShy dogのカラーとリードはすべてオーダーメイドの手作りだ。だがサイズ表を見る限り、うちの子たちはLサイズでも入らない。

「ちょっと、Lサイズまでしかないんじゃ、2頭とも入らないじゃないの!」

「オーダーメイドだから、サイズに合わせて作るんだよ」

「でも特注は追加料金とるんでしょ? 材料費がかかるから、とか言って……どうせデカ犬はお金がかかるようにできてんのよねぇ〜」

「うちは追加料金なしよ。材料費は少し高くなるけど、大型犬用のほうが作る手間は楽だから」

「あんたが神さまに見えてきた。じゃあ、こっちの黒いのとストライプのも一緒に注文する!」

というわけで、現在管理人とデカ犬コンビは、おあつらえの首輪リードのセットが届くのをわくわくしながら待っているのだ。友だち相手なので、思いっきりわがままにリードも我が家で使い易い長さで作ってもらうことにした。

デカ犬用だと、たかが首輪とリードでもけっこうな値段がするものだ。洗い替えにいくつか欲しいと思っても、けっきょく実用本位の丈夫で長持ちなものを選んでしまう。

「その日の気分で、首輪を変えていろいろ楽しんでもらいたいんだよ。だから当店ではお求めやすい価格でよい製品をご提供しております。首輪をTシャツ感覚で……」

「パンツみたいなもんね!」

「パ……パンツ?」

「そう、パンツ! パンツって洗濯したときのためにたくさん持ってないとダメじゃない!」

「なんで、パンツなんだよぉ〜」

「だって、パンツっていつでも履いてるもんじゃない。犬にとっては首輪はいつもつけてるもんでしょ? だから首輪は犬のパンツなの!!」

「オレは犬のパンツ屋か?!」


ちょっと高級なランチを1回食べるお値段で、愛犬に可愛いパンツ首輪を買ってやれるのなら、貧乏飼い主の懐だって大して痛まない。季節によってどんどん新柄が出るようだし、こまめにチェックすればこれは!と思う逸品に会えるかもしれない。

犬猫屋敷御用達の犬のパンツ屋具屋Shy Dogをどーぞご贔屓に!
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 13:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

受難の季節

姫にとって辛い季節がやってきた。

夏は暑い。それだけなら姫だけではなく世界中の犬にとっての受難の季節だが、夏が暑くて学校が夏休みになることが、姫にとっては一番堪えるのだ。

だって、どこに行っても、いつだってノーリードの子どもがあっちへふらふら〜こっちへふらふら〜(涙)

さっそくきょう、その第一弾に会って姫は非常に辛い思いをした。

ほとんど昼のギリギリ午前中、管理人が犬たちを連れて

「これは朝の散歩だからね! だれがなんと言おうといまは朝なんだからね!」

と言いきかせつつ歩いていると、角の横丁から3人ばかりの小学生の団体が……

さっと身を翻し管理人のうしろに隠れる姫。

「大丈夫、怖いことないから。何かしたら管理人が怒ってやるから、大丈夫だから」

と姫をなだめすかす管理人。

幸い、あちらが犬好きではなかったようで、その場は巧く通り過ぎたが、次の角でもまた、小学生の団体が!?

おまけにこんどは5人に増えてるよ、まったく(汗)

最近は物騒な世の中なので、子どもたちも集団登下校というのをやっている。だから角を曲がるごとにどんどん子どもの数が増えているような気がするのだ。

怖いよね、姫さん。そりゃそうだ。管理人だって、角を曲がるごとに蛇の集団がいて、それがどんどん数が増えていったりしたら絶叫のひとつもしたくなる。

だが、姫は偉かった。子どもの集団が一時最大15人までに増えたにもかかわらず、けさは一度も歌うことなくとりあえず管理人のうしろに身を隠して難を逃れたのだ。

GOOD GIRL!!!

これからは、姫にとっては辛い季節だ。早く涼しくなって学校が始まってくれるといいのにね……

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 19:54| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月18日

衝動買い

DJを見送ってようやく一息ついたころ、管理人はストレス解消のために自棄買いに走った。ふつうは服やアクセサリーをしこたま買い込んで憂さを晴らすところなのだろうが、そこで犬用品専門店のネットショップに駆け込むところが管理人の管理人たるところである。

自分の服なんて買ったって、どうせ出不精なんだから着ていくところもありゃしない。同じ金を使うなら、意義ある使い方をしたい、と思うところが貧乏人の哀しさである。

で、いつもサプリメントやら耳の洗浄薬を買っているアメリカのサイトに行ったところ、すご〜くいいものが目に止まった。

ファーミネーターが21ドル!?

これはもう買うしかないっしょ!

日本で買うと通常価格1万円近くするものがネットで5千円前後で売られている。我が家はツチノコ兄弟がダブルコートバシバシのもじゃもじゃ犬なので以前から欲しいとは思っていたのだが、いかんせん管理人の金銭感覚では犬のブラシに5千円も払うのは高すぎる。仕方がないので、入手した金持ちのお友だちにこんど貸してもらおうっと思っていたのだが、2千円くらいなら買っちゃってもいいかな? と自棄買いモードの管理人は考えた。

むろん、2千円でもやっぱり犬のブラシとしては高いのだ。今回自棄買いついでに管理人が購入したふつうのグルーミングブラシは、どれも日本円で300円前後のものばかりである。

正直、日本はどうしてこう犬用グッズが高いのだろう、と貧乏飼い主はため息をつく。たとえば日本で正規品だと7、8千円は軽くするプレミアフードはあちらで買えばせいぜい3千円前後である。じっさい管理人の知っているアメリカ人の金銭感覚からすると、それでもじゅうぶん高価なのだ。何しろステーキ用の肉が1Kg千円前後で買える国である。犬の食費に月に3千円も費やすのは、ものすごく贅沢なことなのだ。

たとえば管理人がアメリカのサイトから定期購入しているサプリメントは、日本では600錠入りで3千円前後で売られている。ところが、これを直接輸入すると1000錠入りが千円以下で手に入る。垂れ耳犬ばかりの我が家では耳の洗浄薬は生活必需品である。日本で通常手に入る1800円ほどの小瓶だと3ヶ月も保たないのだが、同じものが、倍入った大瓶で、アメリカのサイトだとこれまた1000円しないで入手できる。

日本の犬グッズって高すぎる。ぜったい、ぜったい高すぎる、と大量消費が基本のデカ犬飼いの貧乏人は心の底から思うのだ。

でもたぶん、売れるからこんな値段でもみんな買うんだよなぁ〜というより、たぶん日本では「犬」といったら基準が10kg以下の小型犬なのだ。先日もつくづく思ったのだが、日本のデカ犬率というのは極端に低い。人気犬種はあいかわらず抱っこできる小型犬ばかりだし、うちの犬たちのサイズだと「超ビッグ」と言われてしまうのだ。むろん、住宅事情がちがうせいもあるのだが、アメリカに連れて行ったら、うちの犬たちを見て「大きい」という人など誰もいない。犬といったらあれくらいのサイズがごくふつうなのだ。だが、日本では犬入店可と書いてある店でも、うちの犬はちょっと大きすぎて迷惑かな?と思うことが多々ある。

基準が小型犬の価格設定ゆえに、体重で計算していくとうちの場合はとてもお金がかかるのだ。たとえば正規品のプレミアフードだって、小袋で1ヶ月保つのなら、たいした出費にはならないだろう。だが、うちだとそれが1週間も保たないのだ。スーパーで売っている1kgのサイズだと、3頭いたころは3日ぺろっと平らげていた。おやつ類にしてもそうなのだ。これはうちのコも喜ぶだろう、たまには奮発して買ってやるか、と思っても20g入りで600円という表示を見ると、うちのコにやったら10秒で味わう間もなく飲み込む、と思うだけで買ってやる気も失せるのだ。

けっきょく大型犬はお金がかかるようにできている。そうすると犬を飼うとしても金がかかるので、小型犬を、ということになり、ますます小型犬率が上がっていく。貧乏人のデカ犬マニアには、暮らしにくい世の中なのだ。

とはいっても、無条件に大きな犬が好きなのだから仕方がない。だから、管理人はない知恵を絞って、せっせと欧米のペット用品サイトで必需品を買い集めているのである。

で、問題のファーミネーターだが、皆さまの評判たがわず、たしかに面白いくらいに毛がとれる。夢中になってカイを追っかけ回していたら(途中でもうひとつ今回購入した爪切りを使ったところ、爪切り嫌いのカイは大慌てて逃げだした)なんと、こんなところに緊急避難……


RIMG0772.JPG


やったね! 我が家のクレートトレーニング、完成でございます!
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 17:13| Comment(3) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月17日

ポジティブで行こう!

良き犬飼いは脳天気である。

これは管理人がかねがね思っていることだ。脳天気な楽天家が良い犬飼いになれるのか、はたまた犬と暮らしているうちに脳天気になっていくのかは解らないが、一目見て「おっ、こいつは良い犬飼いだな」と思う飼い主の多くは思いきり脳天気でポジティブだ。

ごくたまに、世をはかなんだように眉間に皺を寄せたマイナス思考の犬というのも見かけるが、犬というのはほんらい脳天気でポジティブな生き物だ、と管理人は思っている。だから、そういう犬と暮らす以上、飼い主のほうもそういう思考回路でいるほうがずっとヘルシーだと管理人は思うのだ。

この世に星の数ほどある「犬の問題行動についてのサイト」を見に行くたびに、管理人はちょっとネガティブな気分になる。あれもこれも我が家の犬に当てはまる。もしかしたら、うちの犬ったら問題犬?! と暗澹たる気分になるからだ。

だが、犬猫屋敷の「問題行動」の定義は、飼い主が「こりゃ問題だわ。矯正しないとうちではもう飼いきれない」と思う行動、と決まっているので、そういうサイトを見てしまったとしても、ふ〜ん世間ではこんなことも問題行動って呼ばれちゃうんだ、とまるで他人事のお気楽気分である。

ちなみに世間でいう「問題行動」は我が家では、「追々直していかないといけない悪癖」と呼んでいる。今すぐにどうにかしないとならない、というわけではないが、決して褒められた行いではないので、日々の生活で少しずつ矯正していけばいいと思っている。

以前、管理人が毒キノコの幻影に悩まされていたころ、姫さんのお食事前のリサイタルについて「それは問題行動であり、犬はこれこれこういう理由でストレスを受けていて云々」とわざわざ言いに来たお節介な奴がいた。ふつうの精神状態なら「だから?」と軽く返すところなのだが、毒キノコの毒にとっぷり浸かっていた管理人は過剰反応の発作を起こした。

管理人はいままでどんなことが起こっても、決して犬を捨てるなどというオプションは考えてもみなかったが、あのときは一瞬、こいつがいるせいで世間からあれこれ言われる。こいつさえいなければ、ととんでもないことを考えたのだ。

忠告しに来た人にしてみれば、よかれと思ってしたことだろうが、結果はまるで逆効果だった。管理人がもし育犬ノイローゼで「もうダメだ、これ以上この犬は飼いきれない」と悩んでいたとしたら、おそらく犬を手放す最後の一撃になっていただろう。

だいたい、ふつうの常識人ならば他人の子どもをつかまえて、「アンタの子はこれこれこういうところが問題だ。こうすれば治るから矯正すべきだ」などという失礼なことは決して言わないだろう。ましてやそのお節介な人間が、育児書を十冊読んで子どもを1人育てただけなどというケースはありえない。ところが犬の世界ではそれがまかり通ってしまうのだ。なぜか犬の飼い方については「これこれこうすべきである」と他人に口だししてもいいと多くの飼い主が誤解している。

だが、飼い主と犬の組み合わせによって、ベストの飼い方は何万通りもあるはずなのだ。それを「うちは○○で成功したからそうすべきだ」とか「XXさんの本にはこう書いてあったから、アンタの飼い方はまちがっている」などというのは、はっきり言って大きなお世話である。

先日犬友と電話で話しているときに、うしろで愛犬が吠えている声が聞こえた。いわゆる警戒吠えの声だったので「誰か来てるよぉ〜」と言ったところ「宅急便の集配だ」と答えたあと、いきなり「うちは、これ直すつもりないから」と言われた。一瞬、管理人はマリアナ海峡よりも深く反省したのである。

もしかして、管理人もお節介ババアになってた?

世間で言われる問題行動だって、飼い主の考え方しだいでどんな風にも見えるものだ。ものは考えようとはよく言ったもので、無駄吠えというと問題行動だが、お歌を歌っていると思えば同じ鳴き声でもちがって聞こえてくる。姫の食餌前のリサイタルについても、誰がなんと言おうと管理人は可愛い、これは姫の持ち芸だ、と思っている。何しろ食器をがちゃがちゃいわせる音が聞こえたとたん、キッチンに飛んできて、メニューを確認し、大好きなおかずが並んでいると、とたんにその場で歌い踊るのだ。あまり好きではない献立だと、踊りだけで歌はつかないのがご愛敬。お客さまが来ているときは、思わず「見て、見て、姫の食餌前のリサイタル!」と胸を張って自慢すらしてしまう。

もし犬猫屋敷が、姫の歌や踊りで近所から苦情が出るような集合住宅だったとしたら、むろんすぐに止めさせる。だが、ここは野中の一軒家なのだ。もう半世紀もここに居を構えているせいで近所づきあいも濃厚だ。だから多少の吠え声では苦情は出ないし、かえってうちに犬がいるせいでこの近所は空き巣の被害が一件もないと感謝されるほどなのだ。むろん、きちんとオスワリをして皿が目の前に置かれるまで待つのが美しいのは解っている。だが、必要ないのに犬にあれしろ、これしろ、というのは管理人は好かないのだ。

たしかに、問題行動の解決に全力を注いで頑張っている飼い主さんというのは立派だとは思う。だが、うちの子がまた何かしでかすのではないか、とドキドキ、おろおろしながら犬と生活するくらいなら、許せるところは「これはこのコの個性なのだ」と受け入れることで適当にあしらうお気楽さもまた必要なのだと、管理人は思っている。

管理人は完璧とはほど遠い人間だ。だから、犬にも完璧さなどは求めない。のんびり屋で気分が乗らないとコマンドに従わないのなら、それでもけっこう。嬉しくなると思わず歌い踊ってしまうのなら、それはそのコの個性なのだ。できるところは採りいれて、いらないところは切り捨てて、そうやって飼い主と犬にとってベストの飼い方を見つけていくのが、不幸な犬を減らす一番手っ取り早い近道だと管理人は思っている。

血まみれになっても、痣だらけになっても、それでもうちの犬は最高!と言えると脳天気な飼い主は、決して犬を捨てたりしない。世間から見たら問題だらけの飼い主と犬であっても、そういうペアが増えていけば、少なくとも捨てられる犬は減っていくのだ。

落ちつきのないやんちゃな悪戯犬は、見方を変えれば好奇心旺盛な可能性あふれる名犬予備軍だ。臆病なビビリ犬は、おとなしくて飼いやすい最高のパートナーだ。犬は飼い主に変われなどとはいわない。だから、飼い主のほうも犬に過度な期待をかけるべきではないのだ。99の良いところがある犬のたったひとつの欠点を矯正しないと、と思いこむくらいなら、目をつぶれるところはつぶってみるのも、ひとつの方法だと管理人は思うのだ。

うちの犬は問題犬だとくよくよ悩んで一生過ごしても、これは個性だと開き直ってどっしり構えて暮らしても、時間は同じように過ぎていく。犬の一生はほんとうに短い。ならば思いきり楽しんだ方がお得だよ。

脳天気であることは、悪くない。少なくとも犬を飼うにあたってはこれも長所、と管理人は信じている。

RIMG0746.JPG

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 11:57| Comment(7) | TrackBack(0) | 管理人の独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月16日

クレートトレーニング

遅まきながら、クレートトレーニングをやっている。ディーの具合が悪くなってすぐ、バリケンを衝動買いしたからだ。

ご存じの通り我が家では、3頭のデカ犬が狭い管理人の部屋で勝手気ままに生きている。飼い主がわりとアバウトなせいか、犬たちもいたって大らかで、お互い踏んだり踏まれたりなんてことがあっても、さして気にしているふうでもない。だが、なんといってもディーは絶対安静の重病犬である。ゆっくり養生できる場所を確保してやろうと、清水の舞台から飛び降りた気になってバリケンを買ってやったのだ。

ところが、せっかく高い金を出して買ってやったにもかかわらず、ディーだけではなく他の2頭もぜんぜん中に入ろうとしないのだ。犬が入らないバリケンなんて単に場所塞ぎの邪魔物でしかない。そこで管理人は重い腰を上げて今さらながらクレートトレーニングを始めることにした。

まずはじめは、バリケンのなかにおやつを入れ、それ欲しさに犬がなかに入ったらたっぷり褒めてやることである。ところが、とりあえず中に首はつっこむのだが、全員おやつをくわえるとそそくさと出てきてしまうのだ。

クレートの中=おやつをもらえる=嬉しいことが起こるところ


という方程式を犬に刷り込もうとしているのに、これではただの食い逃げである。そこで管理人は考えた。

どうして中でおやつを食べられないのか? 暗くて狭い場所は犬にとって安心できる場所であるにもかかわらず、あの中にいることが不安になるのはなぜなのか?

答えはわりとすぐに出た。バリケンにはメッシュの扉がついている。それを開け閉めして使い勝手を試していた管理人のようすをそばで見ていた犬たちは、下手するとドアをガチャンと閉められて、あの中に閉じこめられるぞ!と思ったのだ。

そこで、せっかく組み立てたものをまた一度解体し、ドアを取っ払ってからもう一度おやつを中に入れてみた。

すると、さっきよりは奥まで入っては行くものの、やっぱりおやつを食べ終わると大慌てて出てきてしまうのだ。ふむ、ふむ。これは、あの中が安全で心地よいところなのだということを、まず教えなければならないかもしれない。

そこで、管理人は自らバリケンの中に入ってみた。デカ犬トリオにとって管理人は心の太陽である。管理人が大丈夫、と言えば怖いことは起こらないし、管理人のそばにいればぜったいに危険はないということは毎日の暮らしでしっかり刷り込んである。だから、その管理人がバリケンのなかで楽しそうにしていれば、きっと犬たちも安心して入ってくると思ったのだ。ちなみに、ふつうクレートトレーニングというのは、犬をクレートに入れるための練習で、飼い主がクレートに入る家は、たぶんあまりないと思う。じっさい、管理人がクレートに入ってはしゃいでいるところを見て、通りすがりの家人は深いため息をついていた。

だが、この作戦は大成功だった。管理人にグリグリしてもらいたい一心で、3頭が代わる代わる自らバリケンのなかに入ってくるようになったのだ。

読みが当たってご満悦の管理人だったが、ここでふと考えた。

ふつう、クレートトレーニングができている犬というのは、飼い主が「ハウス」とコマンドをかければ中に入っていくもので、クレートの中から飼い主が「ハウス」と叫んでいる図はあまり見ないぞ。

犬たちをクレートに入れる、という目的は果たしているが、これだと毎回先に管理人がクレートのなかに入って待っていなくてはならなくなる。

そこで、トレーニングの次のステップを実行することにした。こんどは、管理人なしでもクレートの中に入ってその場で留まっているための練習である。幸い、管理人がクレートの中は安全だ、と身をもって教えたせいか、前よりは格段に長い時間クレート内に留まることができるようになっている。一番奥に投げ入れたおやつでも平気で食べられるようにはなったのだが、やっぱりおやつを食べ終わるとそそくさとそこから出てきてしまうのだ。しつけマニュアルによると、おやつ投げ入れ方式で、犬はクレートに留まってそこでくつろぐことを自然に覚える、となっているのだが、素人トレーニングの哀しさで、またもやマニュアル通りの展開にはならないのだ。

まあ自己流でやっているとこういうことはよくあることだ。右手におやつを持ってこうして、ああしてとマニュアルに書いてあるとおりにやってみるのだが、そうすると、こうなりますね。という風にはならないのだ。お料理番組を見て、お肉に下味をつけて、オーブンレンジで20分焼くと、ほらこんなに美味しそうに焼き上がっています、なんていうのを真に受けて同じようにやってみたら、かつて肉だったらしき炭が目の前に現れた、みたいなものである。おそらく致命的なまちがいを犯しているのだが、素人にはそれが何だかわからない。たぶんオーブンレンジで20分と言われたのに、電子レンジで20分焼いてしまったようなことなのだが、それに気づくのはオーブンレンジで焼いてみたことのある人だけだ。たいていの素人はここで「このレシピはダメ!」と投げだしてしまうのである。

ちなみに、管理人は目の前に失敗作品が出てくることには慣れているので(←それがいいかどうかは疑問だが)それを何とか調理しなおして食べられるものにするのは得意なのだ。だから今回も自分なりに考えた。そしてひとつのアイデアがひらめいたのである。

犬たちがクレート内に留まらない原因は、投げ入れられたおやつを食べてしまったら、もうそこには用がないからだ。だったら中にいることでずっと良いことが起こり続ければ、そこに留まろうと思うはずだ。

管理人がクレートの中で犬をグリグリしていれば、ずっとそこに留まっていられたように、中にいるあいだずっと楽しいことが起こり続ければいいのだ。そこで目に止まったのがクレートの奥についている空気とりの穴である。クレートの中にいるあいだ、ずっとGood! と褒め続けながら、この穴からおやつを入れてみたらどうだろうか?

もちろん、結果は大成功だった。中にいれば継続的におやつが穴から落ちてくるのだ。犬たちがそこを天国だ、と思ってもとうぜんだろう。じっさい、一度クレートに入ったら、必死でその場所を死守すべく決して他の犬にその場を譲ろうとしないのだ。

「カイちゃん、次、姫のお稽古の番だから、出てらっしゃい!」

「いやです。ボクが先に入ったんですから、ここはボクの場所です!」

今回も大成功である。管理人の類い希なる妙案のおかげで、クレートは犬たちにとって、とても嬉しいことが起こる天国のような場所になったのだ。

こんな良いアイデアが浮かぶ自分の才能に酔いしれながら、管理人は目を細めてクレートに入っている愛犬のようすを眺めていた。アタシってば、もしかするとカリスマ訓練士になれるかもしれないわ。だって、あんなに嬉しそうに尻尾をぷりぷり振りながらクレートに入っているじゃない。尻尾を振りながら……? あれ?

ふつう、犬がクレートに入っているとき尻尾を振っているかどうかなんてわかんないよなぁ〜だって、ふつうはクレートってこういう風に入るものだもの。



ところが、うちの場合はこんな風

なんか変だわよね、やっぱり(滝涙)

やっぱり、どこかで何かをまちがえているのだ。今回もまた、致命的な失敗を犯したらしい。

でもいいでしょう。とりあえずクレートは大好きになったわけだし。今後はどうやってカイにこっちを向かせるか、それを考えていくことにしよう。
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 14:17| Comment(4) | TrackBack(0) | しつけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする