2006年09月19日

まだまだ……

数日前のことになるが、夜の散歩のときにひどい雨にあってしまった。いちおうレインコートがわりにTシャツを着せて行ったのだが、トイレのみで戻ってきたにもかかわらず、家に戻ってみると2頭とも泥が太ももまでこびりつき、拭いただけではとても室内に入れられる状況ではなかった。

仕方がないので、風呂場に連れて行って、脚を洗ってやることにした。

カイザーはパピーのころからお風呂場トレーニングを積んでいるので、「お風呂場」と一声かければ、自ら洗い場に入っていく。そこでご褒美を一かけ口に入れてもらったあと、管理人が廊下のぞうきんがけを終えて、もう一かけのおやつを持って風呂場に入ってくるまで、その場でちゃんとおとなしく待っていられる。

問題は風呂が嫌いで、「風呂場」のコマンドが何たるかも知らない姫さまである。ディーがまだ元気だったころは、3頭いっしょに入れるとあまりにも狭いので、姫はたいてい拭いて乾かすだけで済ませてしまっていたのである。

20kgそこそこの姫の体重ならば、むろん抱き上げて連れて行くことも可能なのだが、この際だから姫にも「お風呂場」コマンドをマスターさせようと、今回餌を使って風呂場まで誘導してみることにした。

目の前で大好きなチーズをふると、姫は嬉しそうについてきた。こりゃ意外に簡単にできるかと思いきや、3歩歩いたとおもったら、いきなりその場に座り込んだ。

「ほら、オスワリしたわよ。早くそのチーズよこしなさいよ」

姫ちゃんの辞書には、いまだにコマンドという言葉は存在しない。いちおうオスワリもマテもフセもできるようになったのだが、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで、あいかわらず何か言われたら持ち芸をすべてご披露して、当たったらラッキーというレベルから脱しきれていないのだ。

ゆえに、目の前で美味しそうなものが振られたときは、とりあえず知っている芸をご披露してみる。

姫の一番の得意芸はあいかわらずオスワリだ。ゆえに、管理人の持つチーズをいただくために、姫は得意芸を披露したわけだ。

「姫ちゃん、そうじゃないの。お風呂場に行ったらこれ、上げるからね」

その場に座り込んだ姫を無視してそのままチーズを振りつつ「お風呂場、お風呂場」とコマンドを繰りかえしながら、後ずさりで脱衣所に入っていく管理人。

「あら……おかしいわね。そうか、ここじゃなかったのね。じゃあ、ここならどうよ!? ほらオスワリしたわよぉ〜」

だから、そうじゃないんだってば。今回は風呂場に入るのが目的なの。どこで座ってももらえないんだって……

けっきょく10歩かそこらの距離しかない玄関と風呂場の間で、姫はなんと4回はオスワリをしてみせた。だるまさんが転んだ、やってるわけじゃないんだから……

そしてようやく脱衣所についた。あと数歩で洗い場である。なかでは、カイさんがおやつが振る舞われるのを今か今かと待っている。

前述のとおり、姫は風呂が大嫌いだ。身体が濡れるのを極端に嫌がるので、風呂場に入るとろくなことはないと思いこんでいるのである。あとちょっとで風呂場に着いてしまうということに気がついた姫は、彼女なりに頭を使って考えた。

これだけオスワリをしてもチーズがもらえないってことは、アレね! Tシャツが濡れてて気持ち悪いし、ほんとうはやりたくなかったんだけど、いいわよ、やってあげるわよ。これさえやれば、完璧よ。だって、今の流行はアレだもの!

さあ、早くチーズよこしなさい。アレをやるから……はい、





ふぅ〜せ







…………そうじゃないんですけど……

さっきからオスワリやらフセやら、濡れた身体でいろいろやるもんだから、廊下が大変な状態になってるんですけど(滝涙)

おそらく、きちんとコマンドを入れたいと思えば、ここで褒めてやってはいけないのだ。いくら姫がフセをしても、伏せろといっていないのだから、無視しなくてはいけないのだ。


でもね……



脱衣所で、最後の勝負とばかりにびしょ濡れのTシャツ姿でフセをして、どうよ! って顔してる姫があまりにおかしくて、管理人はその場でさんざん笑い転げたあと、思わずGood Girlと褒めてしまったのさ。口にチーズも放り込んでやっちまった。

あぁ〜あ、これで今後姫は「お風呂場」と言われるたびに、脱衣所でフセをご披露することになるんだわ。

なんとなく巧くできてる風だけど、根本的に何かがちがう、また今回もこのパターンにはまってしまったダメ飼い主の管理人である。

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2006年09月18日

2周年

きょうは、姫が我が家に来て2周年の記念日である。

2年前のきょう、姫は保護団体のボランティアさんに連れられて犬猫屋敷にやってきた。その当時から読んでくださっている皆さんにしてみれば、もう2年も経ったのか、という気分だろうし、逆に最近読み始めたという方にしてみれば、2年も一緒に暮らしていて、まだあれかい、と思われることだろう。

最近、管理人が姫の問題行動に関しても、割と隠さずにあれこれ書いているのは、ようやく2年経って、ほんとうの意味で、姫が問題の少ない(まだゼロではない)飼いやすい家庭犬になってきたからなのかもしれない。

人間、ほんとうに問題を抱えているときは、「こんな問題があります」などとはおいそれと口に出せないものである。姫が来た当初、先住犬とも折り合いが悪く、また吠え声、悪戯、トイレの失敗と問題行動が山積みだったときには、とてもそんなことは言えなかった。言ってしまったらそれだけで管理人自身がめげてしまいそうだったのだ。だから、大丈夫、これくらいすぐに直せると自分を鼓舞して強がってみせるしかなかったのだ。

理論的には、成犬の躾なおしは可能だと知っていた。管理人が調べたかぎり、欧米のサイトにはそういう事例は山ほどあった。だが、管理人自身、成犬を引き取ったのは初めてで、ましてや姫のような問題山積みのコをほんとうに飼っていけるのか、ぜったいに大丈夫だという確信はなかった。

ただひたすら、失敗を繰りかえし、試行錯誤を続けた2年間だった。

いま思い返すと、とにかく忙しく、大変だったが退屈することのないおもしろい2年間だった。ようやく姫が落ちついてきて、問題行動もほとんど気にならないくらいになったから、初めてこう言えるのかもしれない。

姫に初めて会ったのは、2年前の夏の終わりだった。前々からいつでも里親募集中で見かけて気になってはいたのだが、勇気を出してお問い合わせのメールを出すまで、じつに3ヶ月ほどの時間がかかった。当時はレスキューが何たるかもまったく知らない、ただの犬好きオバサンだったので、けっこう条件がうるさそうだし「あなたなんかには、あげられません」と断りのメールが来るのではないかとドキドキしたのを覚えている。

幸い、アンケートの審査にも通り、預かりさんのお宅のそばで姫とお見合いの段取りができた。初めて会った生姫(当時はペコと呼ばれていた)の第一印象は、写真で見るより小さいし、体つきもバセットxビーグルMixというよりは猟犬タイプだし、どちらかというと神経質そうに見えて、ちょっと好みの犬とはちがうな、というのが管理人の正直な第一印象だった。

姫のことで一番気になったのは、目だった。何がどうとは巧く言えないが、とても不思議な目をしていた。パピーのころから蝶よ花よと大切に育てられたツチノコ兄弟の底抜けに明るい笑顔を見慣れていた管理人にとっては、すべてを諦めたような姫の表情が気になってしかたがなかった。

公園を歩きまわりながら、姫についていろいろと話を聞いた。引っぱりがきついという話だったが、ツチノコ兄弟を独りで操る管理人には問題ではなかったし、コマンドがまったく入っていないというのもとくに気にはならなかった。身体を触られるのを嫌がらないか。攻撃的になるところはないか。臆病なところはないか。2時間弱のお見合いだったが、いちおう自分のなかでのチェック項目はすべて確認し、9月18日に我が家につれてきてもらってお試しスタートということで話が決まった。

その後の騒ぎは、当時の日記を読んでもらえれば判るのだが、じつは何があっても、どんなに大変でも管理人が決して姫のことを諦めなかったのには理由がある。

当時の姫は決して外で座らない犬だった。オスワリのコマンドが入っていないだけではなく、座るということじたい、家の外では決してしない犬だったのだ。たとえば里親会やフリマの会場でも延々3時間以上立ちっぱなしはふつうだった。それが、会って1時間も経たないうちに、姫は管理人の脚のあいだにからだを預けて、当たり前のように座り込んだのだ。「めったに座らないペコが珍しい」と預かりさんが声をあげて驚いたほど、それはめったにないできごとだった。

そして、そのとき管理人の気持ちが決まった。
このコはうちに来るべき犬なのだ。うちで一生飼っていこう。

管理人は犬が欲しかったわけではない。ビーグルMixが欲しかったのでも、保護犬を引き取りたかったのでもなかった。管理人は姫に一目惚れしたのだ。姫を我が家に迎えたかった。姫の飼い主になりたかった。

だから、何があってもがんばれたし、決して諦めることはなかったのだ。

姫との暮らしは、これからもいろいろ騒ぎの連続だろう。今後も新たな問題が起こって、また頭を抱えるじたいになるやもしれない。それでも、管理人に身体を預けて、安心しきった表情で日だまりに目を細めていたあの時の姫の表情を、管理人はずっと忘れずにいたいと思う。

いつのまにか姫の表情は、変わってきた。ご陽気脳天気なツチノコ兄弟と同じように、天真爛漫にニカッと笑うようになったのだ。

姫の天真爛漫な笑顔こそ、この2年間の苦労に対する最高のご褒美だ。

犬との出会いは飼い主を成長させる。そういう出会いがあって幸せだった、あのときお問い合わせメール出しておいてほんとうに良かった。2周年の記念日を無事迎えて、つくづく思う管理人である。

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2006年09月17日

天使と悪魔

またもや、姫さんの発作で朝っぱらから起こされた。

とつぜん気温が下がってきたので、そろそろ来るなと思っていたら、案の定だ。姫と暮らしはじめて、早2年。いまでは姫の発作すらだいたい予測がつくようになった。頻度が多いのは春と秋。気温が激しく上下するときが一番危ない。なるべく体感温度を一定に保つべく、服を着せたり、室温を調整してはいるのだが、完全に発作をゼロにするまでには至っていない。まあこれは姫の持病だし、うちに来る前から判っていたことなので、こういうものだと諦めてうまくつきあっていくしかないのだが、何も知らずに姫を家に迎え入れていたとしたら、こんなことでも飼い主側のストレスになるのかもしれない。

発作が治まったあと、姫はいつものようにおもらしをした。きょうは軽い発作だったので、自力でトイレの前まで行ったのに、そこでは何も出ず、その後わざわざ犬用ベッドの上まで移動して、そこでジャーッとたれやがった。失禁というよりは単なるお漏らしだ。

管理人がぶつくさ言いながら犬用ベッドのカバーをはがし、それを洗濯機に放り込んで戻ってくると、こんどは部屋の入り口のいつもの失敗スポットにも水たまりができていた。

管理人が部屋を出たときには何もなかったので、管理人が部屋を離れたほんの数分のあいだにしたものだ。おまけに犬用ベッドの上で大量にしたくせに、お印程度ではなく、こちらもけっこうな量の水たまりだった。

ヒートのあいだ、姫のトイレの失敗の確率は格段に上がってしまう。ヒートのせいで頻尿になるのでトイレが汚れているのに気づかないでいると、トイレの脇のスポットでしてしまうからだ。そこが失敗スポットであることはすでに判っているので、掃除がしやすいようにクッションフロアを敷いてある。管理人なりの自衛策なのだ。

犬にとってトイレの失敗というのは、たいした問題ではないのだが、飼い主にとっては犬の問題行動の筆頭だ。じっさい、年がら年中お粗相の後始末をしていると、こんな犬いなくなってしまえと思う瞬間だってないわけではない。とくに仕事から疲れ果てて帰ってきて、まず最初にやることが床掃除なんて毎日が続くと、いっそ捨ててしまおうかと思ったって仕方がないと管理人も思うのだ。

問題犬の飼い主の心には天使と悪魔が同居している。

天使が勝つか、悪魔が勝つかはちょっとしたきっかけで変わってくる。たとえば、犬のお粗相に悩んで、問題行動のお悩み相談サイトを見に行って

「成犬のトイレの失敗は治りません。マーキング癖は直せません」

などと読んだりしたら、もうダメだ、放棄するしかないと思ってしまう人だっているだろう。

たしかにトイレの躾が曖昧な成犬を完全に直す手段というのは管理人も知らない。家に来た最初に、失敗させないノウハウというのはあるのだが、そのステージを過ぎてしまったあと、すでに失敗してしまったあとのフォローの方法で、必ず効くという特効薬のようなものは聞いたことがないのだ。

だが、きちんとできたら褒めてやる。トイレで排泄することは良いことなのだと地道に教えていくことで、トイレの失敗は少しずつ減っていく。

うちに来た当初、姫は敷物を敷くと必ずそこでマーキングという悪癖があったのだが、いまは敷物を見てもそこで失敗することは完全になくなった。ヒートのときはこまめにトイレをさせる。寒くなったら服を着せたり暖房を入れたりして、頻尿にならないように注意する。失敗が多い場所にはあらかじめクッションフロアを敷いて、万が一失敗しても掃除が楽なように工夫する。トイレの失敗を完全になくすための特効薬ではないにしろ、ふつうの飼い主がふつうにできるちょっとしたアイデアはたくさんある。そうやって工夫しながら地道なトレーニングを続けていくことで、いつかは失敗の確率が限りなくゼロに近づいていく。

犬を飼うということは、そんなこと小さなことの積み重ねなのだ。

ダメ犬が一瞬にして名犬に変身するような魔法みたいなコマンドなどこの世には存在しないし、黙って座ればぴたりと当たるみたいなカリスマトレーナーなんてものは、テレビの世界の虚像でしかない。最初から何ひとつ問題がなく、教科書通りのすばらしい犬飼い生活を送っている飼い主さんと犬というのも決していないわけではないのだが、そんなものはじっさいほんの一握りの幸運な人間でしかない。たいていの人は多かれ少なかれ犬の問題行動に頭を抱えて、どうしたらいいかと試行錯誤を続けている。

多くの飼い主の耳元では、つねに天使と悪魔が交互に囁きを繰りかえす。

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2006年09月11日

雷雨

明け方の雷雨はひどかった。

雷嫌いの姫さんが、何やらうろうろし始めたな、と思ったとたん屋根が壊れるのではないかと思うほどの、バケツをひっくり返したような雨が降ってきた。続いて、轟く雷鳴。

この時点で、もう姫さんはパニック状態である。
「大丈夫だよ、姫ちゃん。部屋の中にいれば大丈夫だから。管理人がそばにいるから大丈夫」

そういくら繰りかえしても、姫の震えは止まらない。姫の犬生のどの時点でかは判らないが、雷は恐ろしくて危険なものという刷り込みがなされてしまっているのだ。刷り込まれた恐怖心をぬぐい去るのは容易ではない。

それでも、管理人が家にいるときはまだいいのだ。管理人の足下にうずくまって雷雨が通り過ぎるのを待っていられる。

問題は、管理人が出かけているときだ。たとえば出稼ぎ中に雷を伴ったにわか雨が降ったりすると、姫はパニック状態に陥って、ドアを突き破って悲鳴を上げながら部屋と廊下をかけずり回る。いまはジィジ・バァバも姫が大の雷嫌いだと判っているが、最初にそのようすを見たときは、なにが起こったかと仰天したらしい。

雷が鳴ったら、窓をすべて締め切り、なるべく外の音が聞こえないよう対処する。できれば人間がそばにいて、怖くないと言いきかせてやる。うちでやっているのはその程度のことなのだが、それでも以前に比べると、多少よくはなってきた。

ツチノコ兄弟はパピーのころからお坊ちゃん育ちなせいか、はたまた元々大らかなドスコイ性格なせいかは知らないが、怖いものが極端に少ない。むろん、彼らにも苦手なものというのはあるのだが、DJの腕を振り回して歩くオバサン軍団とか、カイザーの二宮金次郎の銅像は(何のこっちゃ?と思うかたはこちらを!)、ふだんの生活でめったにお目にかかるものではないために、ほとんど問題になることはない。だが、姫の場合は、日常生活でよく目にする中に苦手なものが多すぎる。たとえば子どもや雷といったごくごくありふれたものに恐怖を感じてパニックを起こす犬は、やはり注意すべき点が多い分、他のコたちに比べると手間がかかるのはたしかなのだ。

だが、それも姫の個性の一部なのだと思えばべつにたいした問題ではないのだろう。人間誰しも苦手なものはある。たとえば巨大な蜘蛛を平気でわしづかみする管理人も、は虫類は大の苦手で、蛇が目の前を横断しようものなら、ちょっと可愛い声で悲鳴を上げる。逆に蛇やらトカゲはぜんぜんOKの妹は、毛虫を見るとゆうに1mくらいは飛び上がる。

嫌いなものは人それぞれだ。どうように、犬にだって苦手なものや怖いものがあったってかまわない、と管理人は思っている。少しずつでも慣らしていって、恐怖の度合いが小さくなっていけばそれに越したことはないのだが、かといって、怖いものがひとつもない、完璧な犬にしようとは思わない。管理人は完璧な人間ではないし、完璧な飼い主からもほど遠い。だから、管理人のようなそこそこの人間には、ちょっと難ありの姫のような犬がお似合いなのだ。

雷が怖い犬というのは、花火もたいてい苦手なのだが、なぜか姫は花火の音にはほとんど反応を示さない。最初一瞬あたふたするものの、これは花火だと判れば、あとは落ちついたものである。

どうやら大きい音が怖いというだけではないようだ。なぜ姫が、ここまで雷を嫌うのか? 独り暮らしをしていたころに、嵐のなかで怖い思いをしたのだろうか? それなら、うちの中にいれば安全だということが判れば、そのうちパニックを起こさずに済む日がくるのだろうか?

管理人の足下で小さくなっている姫を見ながら、姫の過去をあれこれ想像してしまう管理人である。

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ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 10:59| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月10日

きょうじゃなきゃ……

きょうは河原でお友だちとBBQをやる予定。だから姫はいつもみたいに、張り切って朝早く起きたのよ。

あれ? どーして管理人さん、まだ寝てるのかしら? 早く起きないと、間に合わないじゃない。だって、きょうは遠くまで行くっていってたわよね。それにお肉の仕込みもあるって言ってたじゃない。

うふふふふ……姫はやっぱり肉が好き黒ハート

ちょっと、デブ、早く起きなさいよ! あんたって、犬のくせにどうしてそうネボスケなのかしら。ふつう犬ってもんはね、外で音がしたりしたら、ビクンって飛びおきるもんなのよ。なのに、アンタときたら、雷が鳴ろうが、地震がこようがグーグー鼾かいて寝てるなんて、どーいう神経してるのかしら。アタシみたいに、即座に飛びおきて

「危険よぉぉぉぉ〜!!! 気をつけなさぁぁぁぁ〜い!!!」

って群のみんなに注意を促すのが、立派な犬ってもんでしょうが! 何しろ人間っていうのは、耳も悪いし、鼻もきかないし、敵がすぐそばまで来ていても、ぜんぜん気がつきゃしないんだから。だから、アタシたちが代わりに警備してあげなきゃいけないのよ。ちょっと、デブ、早く起きなさいってばぁぁぁ〜
「うるさいですよ、姫さん。きょうは日曜日なんですから、もう少し寝かしてください」

「なに言ってんのよ、アンタ。きょうはお友だちと河原でBBQの日なのよ! 早く起きないと、お友だちが先にみんな集合して、肉がなくなっちゃうじゃないの!!!」

「姫さん、河原でBBQは中止になったんですよ」

「へっ?」

「一昨日、管理人さんがぶつぶつ言いながら、中止の連絡してたじゃないですか」

「うそっ!?」

「姫さん、また人の話を聞いてなかったんですね? 延期って言ってましたよ、管理人さん」

「まじっ!? なんでよ!!!!」

「姫ちゃんがどーのって言ってたから、またあなたが何かやったんじゃないんですか?」

「アタシ……何かやったかしら????????」

おかしいわ。ぜったいにおかしい。だって、きょうはお友だちがたくさん集まるからって、きょうに合わせて、姫とびっきり可愛くなったのよ。ふだんはつれないデブでさえ、姫のうしろをついて回るくらいだもの。来ているお友だちのなかで、姫が一番可愛いのは、もうぜったいまちがいないわ。

いくら可愛くなったって、ステキな出会いがなければ、ぜんぜん意味ないじゃない? この家の近所は、もうぜんぜんダメ。アタシ、出会い系サイトにせっせと書き込みして、メルアドも置いてまわってるのに、カッコイイ彼氏がぜんぜんできないんだもの。だから、きょうに期待してたのに!

旅先でステキな彼との出会い。うぅ〜ん、ロマンチックじゃない?

だから、わざわざきょうに合わせてとびっきり可愛くなったのよ、姫。
なのに、中止って……

ど〜いうことなのかしら!?


しばらくして、管理人さんやっと起きてきたけど、ぜんぜん出かける気配がないの。
「なんか、すごく暑いわね、姫ちゃん。きょうは中止にして正解だったかもね」

暑くたってかまわないわよ!!! せっかく姫がとびきり可愛くなったんだから、きょうじゃなきゃ意味ないのよぉぉ〜!!!!!

で、次はいつにするの? 来週? 来週ならまだ姫、ぜんぜんイケテルと思うし、きっとみんなが夢中になって姫のうしろをついて回ると思うわ。
「BBQは来月になって、もう少し涼しくなってからの方がいいわね。そのころには姫ちゃんのヒートも終わるだろうし」

来月じゃ、姫のとびっきり可愛い時期終わっちゃうじゃないのよ! また春まで可愛い時期は来ないんだから、いまじゃないと意味ないのよぉぉぉ〜!!!!

まったく、もう〜! 人間ってぜんぜん判ってないんだから! いまじゃなきゃダメなのよ。こんなに姫がとびきり可愛いのに。来月じゃ、ステキな出会いがないじゃないのよ! 

もしかして、誰か来てるかもしれないわね。BBQの会場ってどこって言ってた? 姫ひとりで行って、帰ってこれるかしら? 車で行くって言ってたから、きっと遠いわね。ど〜しよう…… またお家が判らなくなっちゃったら…… お腹空いてつらいし…… それよりここにいたほうがいいかしら。でも、せっかく姫とびきり可愛くなったのに……

きょうじゃなきゃダメなのに……

こんどこそ、ステキな出会いがあるって期待してたのに……

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つまんないから、ふて寝するわ

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 12:43| Comment(6) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月29日

一気!

管理人がまだ花の女子大生をやっていたころのことなので、3万光年ほど昔の話なのだが、とんねるずの「一気!」という歌が流行って、飲み会といえば一気に酒を飲み干すのがお作法になっていた時代がある。

いま思うと、せっかくの酒を味わいもせずに飲み干すなんて貧乏な大学生としてはしごくもったいない真似をしていたのだが、もともと酒の味などまだ判らない若造だし、第一、味わえるほど良い酒も呑んでいなかった時代なので、それはそれで良かったのかもしれない。ともかく、当時は「一気! 一気!」のかけ声にグラスを空にしない奴など「人間失格」のレッテルを貼られていたため、新歓コンパで急性アルコール中毒でぶっ倒れる輩が絶えなかった(遠い目)。

いまどき「一気!」なんてやる奴は、別の意味で「人間失格」だと白い目で見られるが、最近、管理人はほぼ3万光年ぶりに「一気!」している奴を目の当たりにした。



それも我が家で……




しかも犬(笑)が……




ちなみに、管理人は何も「一気! 一気!」とはやし立てたわけではない。自らの意志で、勝手に「一気」に飲み込んだのだ。

こいつが下

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ホネを……


先日、犬猫屋敷プチ夏の園遊会の際に、つむぎちゃんからおみやげに牛テールをいただいた。ずっと冷凍庫に保管してあったのだが、先日思いたってそれを解凍し、人間用のテールスープを作って、出汁を取った出がらしの肉と骨を犬たちの夕飯の皿に入れてやったのである。言うまでもないが、牛の骨は我が家のデカ犬コンビの大好物である。

管理人がそれぞれの皿に肉と骨を取り分けているあいだ、姫はすでに喜びのあまりキッチン中を走りまわって、オリジナルソング「きょうのお夕飯はとびっきりのご馳走よぉぉぉぉ〜るんるん」をフルコーラス歌いまくっていた。涎はたらーっ(汗)たらーっ(汗)たらーっ(汗)だし、もう待ちきれないとばかりにいつものお食餌場につくと彼女は一気に皿に顔を突っ込んだのである。

骨の食べ方にも個体差がある。すべてにおいてのんびり屋のカイの場合、バリケンに入れてやった皿の中から骨だけを拾いだし、わざわざそれを持って管理人のそばまで持ってきて、管理人の膝を皿がわりに時間をかけて骨をかみ砕いて食べる。それに対して姫さんの場合は……



ごぉぉぉぉ〜左餌を吸い込んでいる爆音)





し〜ん……





ふと見ると、皿はすっかり空になっている。



あれ? あれれ? どうしてゴリっとかバリって音が聞こえなかったわけ?


「もう終わっちゃったわぁ〜 どーしてかしら。
 ちょっと、なんでデブだけあんな美味しそうなものコリコリ囓ってるわけ? アタシのところにはあれ、入ってなかったわよ!」


入ってたってexclamation×2 ちゃんと等分に分けてやったのにふらふら

テールの骨はたしかに小さいが、ふつう一気に飲み込めるサイズではないと管理人は思う。だが、皿の中に餌と混ぜて入れてしまった管理人が悪かった。まさか骨まで一緒に吸い込むとは思ってもみなかったのだよ。

ホネを丸ごと飲み込んだ、なんてことになったらふつうの家だと大騒ぎになるのだろう。だが、姫が巨大な物体を吸い込むのは犬猫屋敷では日常茶飯事である。どうせ喉に引っかかってあとでゲーゲーすることになるか、後日下から丸ごと出てくるか、いずれにせよ様子見を決め込んだのだが、けっきょく姫はその後も元気そのもので、あの骨がいったいどこに行ってしまったのか管理人としてはブラックホールのような姫の消化器に感動すら覚えてしまった。
「アタシの消化液は一級品だから。高かったのよ、このオプション。でもつけたのね」

たしかに、アンタの胃液はおそらく超合金でも溶かすだろうよ。ホネを丸ごと、それも一気に3コも飲み込んで平気でいられるなんて、ぜったい他の犬にはできない芸当だわがく〜(落胆した顔)

この経験から、姫にホネをやる際は食餌に混ぜるのではなく、食後のデザートとしてやらねばならぬということを、遅まきながら学習した管理人である。
ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 00:00| Comment(7) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月20日

かんしゃく

きのうのジュニが来た話のつづきだが……

猫を見たとき、どういう反応を示すかは、個体によってちがいがある。カイはじっと子猫を見つめ少しずつケージににじり寄っていき、ときどき近づき過ぎて鼻面に爪を立てられ、シャーと威嚇されて2歩下がるなんてことを延々続けていたのだが、姫の場合はカイに比べるとこらえ性がない。おまけに興奮すると絶叫する癖はあいかわらずなので、思いきりジュニに嫌われて、ほとんどケージのそばに近寄ることもできなかった。

そうなると、姫はとてもストレスを溜める。目の前に欲しいものがあって、それが手に入らないと判って、床に寝ころび足をバタバタさせるおもちゃ売り場の子どもと一緒で、かんしゃくを起こして絶叫マシンと化し、ついには抗議行動に出るのである。

姫の場合は、その抗議行動がお漏らしという形になる。

これは管理人が約2年姫と一緒に暮らしてみて、ようやく判ったことなのだ。犬も気に入らないことがあれば、抗議行動に出るし、嫌がらせだってちゃんとやる。3ヶ月あまり、ほとんどトイレの失敗なしで来た割に、今回久しぶりに姫はトイレ以外の場所でシッコをたれまくったのである。

一昨日の記事で書いたように、姫のお漏らしの原因のひとつは、発作の際の失禁だ。そのほかに、トイレに駆け込むのが間に合わなくてその場でジャーッという失敗もやっていた。とくに冬場、気温が下がってくると多い現象だったので、これに関しては、室温を上げたり、服を着せることによってこの冬かなり改善することができた。もうひとつ、純粋なマーキングというのもあるのだが、これについては、姫がテリトリーを侵されるという脅威を感じるような大型のメス犬が来たときのみと決まっているので、そのときだけ注意しておけばたいした問題にはならない。

管理人の考えでは、姫のお漏らし問題で最大の難関は、今回のような抗議シッコという奴なのだ。自分の思い通りにならないことから、かんしゃくを起こしてお漏らしする場合、直前にトイレで排泄させておいても効果はない。完全に膀胱を空にしておかないかぎり、奴はとんでもないところでジャーとやってしまう。たとえば、ツチノコ兄弟だけ○○させてもらえて、姫はダメなどといわれると、とたんにその場で水たまりを作る。我が家に来た当初はこれがあまりに頻繁だったので管理人は頭を抱えた。

姫はトイレの位置を最初の日からちゃんと認識していたのである。にもかかわらずとんでもない所でお漏らしする理由が、管理人には当初どうしても理解できなかった。

たとえば、それがマーキングであれば、毎回臭いがついた同じ場所でやるはずだ。ところが位置はそのときによってさまざまだった。尿意が我慢できないような時間帯だけではなく、散歩から帰ってすぐにやることもあったのだ。いったい何が姫にそうさせるのか。姫がお漏らしをした前後の状況を考えることで、ようやくそれがかんしゃくを起こしたときの抗議シッコだということに気づいたのである。

理由はわかっても、いまだに抗議シッコを完全に止めさせるまでには至っていない。きのうのように新たな状況下で姫がキーッとなるような事態が起これば、やっぱり姫はかんしゃくを起こしてその場でシッコをたれるのだ。だが、よくあるケースに関しては、時間をかければ抗議シッコを止めさせることはできる。

たとえば、いまだに姫はお茶の間だけは入ってはいけないことになっているのだが(茶の間の畳に歴代の犬たちがお粗相をしているため、マーキングする可能性が高いせい)ツチノコたちが茶の間に入っていても、姫がキーッとならないように、管理人と一緒にキッチンにいるほうがよいことが起こるということを時間をかけて教えていった。姫だけキッチンに残されたときは、それ相応の報酬が振る舞われる。料理をしている管理人から肉の端きれをちょうだいしたり、チーズを少し口に入れてもらえたり、茶の間に入るよりも、ここにいたほうが得だぞ、と姫に思わせることで、自分だけが○○させてもらえない、という被害者意識を○○できてラッキーという肯定的な意識に替えてやり、かんしゃくを起こす回数を減らしていった。

たかがトイレの失敗といっても、理由はさまざまだ。なかには、姫のように複合的な理由で失敗を繰りかえすコもいるだろう。むろん、粗相をしていはいけない、と教えることは大切だが、たとえば姫のように持病が原因で不可抗力のお漏らしをしてしまうケースに対しても一律に叱って済むことかというと、管理人は疑問に思う。たとえば寒い時期に失敗が頻発するのであれば、膀胱炎の可能性も疑ってみたほうがいい。つねにお漏らし=叱るという方法をとった場合、トイレ以外で漏らしてはいけない、ということは教えられるが、犬の立場になってみると、ちと理不尽な気もしないではないのだ。人間だって、具合が悪くてお漏らししてしまうことってきっとある。判っていても出てしまうというのは、犬にとってもきっと不快な体験なのだ。

だから、犬猫屋敷では姫が発作のときに漏らした場合、それはべつに粗相にはあたらない。床を拭いて掃除をするのは一緒だが、姫に話しかけながら、管理人はべつに怒っているわけではないということをきちんと形で表明する。逆に抗議シッコをした場合は、目一杯遺憾の意を表明する。

きのうも管理人が床掃除をしている間、姫は完全に無視され、その後管理人がドアをガチャンと閉めて部屋を出て行ってしまったあと、姫はひとしきり部屋で反省させられたのである。

抗議シッコをするしないは、姫の自由意志なのだ。だから、姫が抗議シッコをするのは得策ではないと自ら悟った時点で、姫のお漏らし癖という問題行動は完全になくなる、と管理人は信じている。

トイレの失敗というのは、些細な問題なのだが、じつは飼い主を悩ませる問題行動のひとつである。じっさい、管理人も疲れて帰ってきてまず姫の粗相の後始末をする生活には、正直疲れ果ててしまった。姫がこのせいで捨てられたかどうかは、管理人にも判らないが、それでも姫が飼い主を失った理由の一端はきっとこんなところにあったのではないか、と管理人は考えている。

でも、直せるんだよ。成犬で、トイレのしつけができていないときたら、たいていの人はもう直らないと思いこむが、時間をかければどんなことだって直せるのだ。問題行動と一口にいっても、じつは理由も原因も対処法もさまざまだ。姫のトイレ問題のように、複合的な要因がある場合には、ひとつひとつ問題をつぶしていかなくてはならなくなるし、それぞれに正解を探すまでに膨大な時間がかかる場合も多いのだが、それでも諦めずに地道に対処していけばぜったいにいつかは直せる

それを知っている人が増えるだけで、きっと捨てられる犬の何割かは助けられるんじゃないだろうか? そんな風に思いをめぐらせる管理人なのだ。

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ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月18日

持病

朝っぱらから、姫の発作で起こされた。

象が踏んでも起きない管理人だが、こういうふだん聞き慣れない物音には、ぱちっと目が覚めるのだ。仮死状態と言いつつも、それなりに神経を張って寝ているのかもしれないと思うと、ちょっとかっこいいなと自分に酔う管理人である。

で、それはさておき、姫はいつものようにとつぜん気分が悪くなり、慌てて犬用マットレスの上に飛び乗ったあと、四肢が硬直してそのままその場にへたり込んだ。発作が起きると、姫はともかく管理人のそばに近づこうとする。自分がソファやベッドに乗っていて、管理人がPCの前に座っていると、ドサッという音と共に床に飛び降りて必死で管理人のそばに近づこうとするし、逆に今回のように管理人がベッドに寝ていれば、隣の犬用ソファに飛び乗って、その場でうずくまって発作が過ぎるのを待つのである。

さすがの管理人も最初にこの発作を見たときは慌てまくってパニックした。だが、姫との生活もそろそろ2年になろうとする最近は、あ、またいつもの発作だ、と落ちついて対処できるようになっている。じっさい、これを見たことのない妹が初めてこのようすを見たときはおろおろして金切り声をあげたものだ。それくらい、姫の発作は、恐ろしげなものなのだ。もしかしたら、このまま死んでしまうのではないか、と心配にすらなる(じっさい、そうなってもおかしくはないのだが)。

ある程度発作が治まると、姫はたいてい立ちあがろうとする。だが、まだ完全に足腰が立たないので、けっきょくその場にへたり込む。膀胱に尿が残っていれば、この時点でほぼ100%失禁してしまうのだが、いまや姫の発作のプロとなった管理人はすばやくトイレシートでそれをキャッチする技すら編み出している。

だが今回は、マットレスの上だったので、その技を使う暇さえなかった。

マットレス、大型ゴミにださなくちゃ。

ボロボロになっていて、そろそろ捨てようと思っていたので、まあいいか……

一緒に暮らしはじめた当初は、このパターンが判らなかった。じっさい姫はマーキングの女王だし、したくなればその場でジャーッというトイレのしつけがなっていない犬でもあったので、床にできた水たまりの何割が不可抗力の産物なのか管理人にも判らなかった。いま思えば、発作のときの失禁で汚してしまったあとを見て管理人がいきり立っていたことも1度や2度ではなかっただろう。姫には申し訳ないことをしたと思うが、それをきちんと判別できるようになるまでには、管理人でも時間がかかった。

そうじゃなくって、いつもみたいに気持ちが悪くなったの。それでオシッコもらしちゃったの!

姫にしてみればさぞや言い訳したかったことだろう。だが、もちろん犬には言い訳などできない。だから飼い主が判ってやらねばならないのだ。

持病を抱える犬と暮らす以上、ある程度のリスクは、姫にもれなくついている全プレのようなもので、それとうまくつきあっていかないことには、楽しい暮らしは望めない。健康な犬であっても、病気になったり、歳をとれば同じようにさまざまな問題が起こるのものだ。じっさい、トイレの失敗が一切なかったDJも、死の直前には排泄のコントロールが巧く効かなくなった時期がある。

生き物なのだがら、それもしかたない。ペットと暮らすということは、そういうリスクもすべて含めて、ワンパッケージで受け入れなければならないものなのだ。その覚悟がないのなら、最初からAIBOで我慢しておくのが飼い主にとっても動物にとっても、きっと賢い選択なのだろう、と管理人は思っている。

飼い主がたとえ病気になったとしても、犬は自ら飼い主のそばを離れていくことはないだろう。だから、人間のほうも、どんなことがあってもペットを見捨てずにいて欲しい。

「病めるときも健やかなるときも、死がふたりを分かつまで、愛し慈しむことをここに誓いますか?」

自信を持って、あなたは「はい」と答えられますか?

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ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 07:49| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月02日

失敗

門構えをリフォームするついでに、このたび、過去の日記を最初の1年分だけ復活させた。後半半年あまりは、ブログで書いていたものをテキストにコピーしただけなので、サイトにあげるためにhtml形式に整形しなくてはならない。一気にやるには量が多すぎたので、こちらは追々暇を見つけて1ヶ月分くらいずつ上げていこうと思っているが、いったん消した日記をなぜ復活させたかについて、少しだけ補足説明をしておきたい。

何人かのかたから、以前の日記をまた読みたい、まだ途中までしか読んでなかったのに、消えちゃって残念、もう一度サイトに上げて! というリクエストをいただいた。こんな素人の犬飼いオバサンの戯言を読んでおもしろい、と言ってくださるかたがいることじたい、とても嬉しいことなのだが、当初、管理人としては昔自分が書いたものをまた人目にさらすことに抵抗があった。

姫が我が家に来て、この2年で管理人は犬飼いとして大きく変わった。姫の問題行動に頭を悩ませたおかげで、否が応でも勉強せざるをえなかったし、おかげでさまざまな新しい事実に遅まきながら気がついた。いま読み返すと、姫が来た当初の管理人の対応は、まったくなっていないひどいものだ。姫の問題行動を助長してしまったのは、管理人の対応がまずかったせいなのは明らかだ。

自ら進んで恥をかこうという馬鹿な人間はいない。できれば他人からよく見られたいし、自分の失敗は隠しておきたい。

さまざまな理由があっていったんサイトを閉じたとき、過去の記録をすべて消したのは、スパムがたくさんついて処理が面倒になったのが一番の理由だが、心の隅で、みっともない自分をこれ以上世間にさらしたくないという心理が働いたのもまた事実である。

だって、以前書いていたことは、ほんとうにまちがいだらけなんだもんふらふら

にもかかわらず、もう一度わざわざその恥をさらそうと決めたのには、管理人なりの理由がある。まずひとつは、約3ヶ月間犬猫屋敷の管理人であることを止めたおかげで、バーチャル人格はしょせんバーチャルでリアルの自分とはかけ離れた別物だということを実感したからだ。バーチャルの自分を消し去っても、ふだんの暮らしで困ることなど何もなかった。却って自由な時間がたくさんできて、犬をグリグリする時間も増えたし、人間関係もすっきりしたおかげでストレスもきれいさっぱりなくなった。つまり、あれほど一生懸命になっていた犬猫屋敷というバーチャルの世界が、しょせんは架空空間の産物であるということを身をもって感じたのだ。

犬猫屋敷の管理人と本名の自分は、もちろん完全に別物ではないけれど、さりとて100%イコールになるわけではない。犬猫屋敷の管理人は自分の一部であって、分身ではないので、犬猫屋敷の管理人がいくら世間で恥をかこうが本名の自分としては痛くも痒くもないのである。だからあえて失敗を公開して大恥をかいても、べつにぜんぜんOKじゃん、と単純な管理人は思ったのだ。

もうひとつ、敢えて過去の失敗を公開しようと決めた理由は、犬猫屋敷を再開し、細々とでも続けていこうと決めたのと同じで、こんな素人飼い主の日常を綴る下らないサイトであっても、中にはそれで救われる人がひとりぐらいはいるかもしれない、という微かな期待があるからだ。

管理人は姫をもらった当初、何度も壁につきあたってほんとうにどうしていいか判らず、藁にもすがる思いであちらこちらのサイトを回っていた時期がある。「しつけ」「問題行動」などのキーワードで、それこそ何百というサイトをめぐったが、管理人の欲しい情報が載っていたサイトは残念ながらひとつも見つけることができなかった。

「無駄吠えの問題行動を繰りかえす場合は、まずオスワリさせて……」

すみません、うちの犬はオスワリができないんですけど……その場合の対処の仕方はどうすればいいんでしょうか?

「トイレのしつけは、したそうなそぶりを見せたら、トイレに連れて行き、できたらよく褒めてやりましょう。トイレの場所さえ覚えれば……」

姫は1日目からトイレがどこかは知っているんですが……それでも廊下でじゃーっとやっちゃう場合にはどうしたらいいんでしょうか?

日本に星の数ほどある「しつけに関するサイト」のほとんどが、失敗せずにしつけをする方法ばかり書いている。ついでにいえば、そのターゲットとする客層はこれから犬を飼おうとする人であって、犬としてはパピーが対象だ。すでに成犬になっている犬を家に迎え入れる家庭がまだまだ少ないこの国では、しつけといえばその対象がパピーオンリーとなっても仕方がない。だから多くの人が、成犬の躾なおしなど最初から無理と諦めてしまう。

じつは成犬の躾なおしとパピーのしつけは、やりかた自体は何も変わらない。ただ時間がかかるのと、それぞれの個体に応じて、時としてちょっとした工夫が必要になるだけだ。だが、失敗させないしつけの方法ばかりでは、すでに失敗してしまった飼い主は途方に暮れてしまうだけなのだ。

里親募集に出てくる捨てられた犬の多くは、一度失敗してしまった犬たちだ。

こういうことを書くとまたあちらこちらから石つぶてが飛んでくるのだが、姫をもらった経験と、一時レスキューに関わっていたころの経験から、少なくとも管理人はそう思っている。飼い主が鬼のような人間で、犬を物のように捨てるというケースもないわけではないのだが、ちょっとした工夫やトレーニングで直せるような1つか2つの悪癖が元で、犬に愛情が持てなくなって、結果的に手放してしまう飼い主も多いのだ、と管理人は思っている。そういう、すでに失敗を犯してしまった飼い主に、失敗しないしつけの仕方を教えたところで、あまり効果はないでしょう? それよりも、失敗してもいつでも取り返しがつくのだ、ということを説いた方が役に立つのではありませんか?

犬猫屋敷の管理人日記を読んでも、正しい犬の飼い方は判らない。即座に効果が出る問題行動の直し方も書いてない。ここに書かれているのは、不器用でものぐさなダメ飼い主とちょっと難ありのどこにでもいるふつうの犬たちのお気楽なご陽気犬飼い生活だ。何度も馬鹿な失敗を繰りかえし、それでも落ち込むことなく、諦めることもなく、なんとなく毎日平凡な暮らしを続けながら、きのうよりはちょっと成長した愛犬の姿に一喜一憂しながら日々の暮らしを続けていく。スーパードッグになる気もない犬と愛犬をスーパードッグにする気もない飼い主が、のんべんだらりと生活しているようすが、他人の役に立つとはとうてい思えないが、それでも、一時の管理人のように八方ふさがりで困り果てている人には、何かの助けになるかもしれない。

「なぁ〜んだ、これに比べればうちはぜんぜんふつうだわ」

「うちのポチは姫に比べればお手もできるしじゅうぶん優秀な名犬だ」

「オスワリに2年もかけてる管理人に比べれば、うちなんか半年でフセまでいったんだから、よっぽどわたしの方が優秀じゃん」

「あの管理人、立ち直り、早っ! そうか、犬のしつけに失敗したら、また一からやり直せばいいだけなんだ」

ここを見に来て何を考えるかは、読者のかたの自由だが、少なくとも失敗しても何度でもやり直しはきく、ということだけは、伝えられればいいなと管理人は思っている。

この半年で、姫は驚くほど成長した。試行錯誤を続け、失敗つづきだった1年半が嘘のように姫はごくふつうの、飼いやすい家庭犬に変身した。遅々とした歩みだが、少しずつコマンドも覚え、トイレの失敗もなくなり、散歩の途中やお留守番の際の吠え癖もほとんど気にならないまでになった。正直、管理人自身も何がきっかけですべてが上向きになったのかは判らない。ただひとつだけ言えるのは、何らかの理由で悪循環が断ち切られたことで、上昇気流に乗り始めたということだけだ。

犬との暮らしなんてじつはそんなものなのだ。ちょっとした悪癖のせいで飼い主が顔をしかめ、犬を褒めるより叱るほうが多くなって、犬はますますどうしていいかわからず問題行動を繰りかえす。そんなダウンスパイラルに入ってしまったら、行きつく先は飼育放棄だ。逆にちょっとした問題が起こっても、まあいいさ、とどんと構えているだけでも、じつは最悪の事態は免れる。犬に可愛い首輪や服を新調して、おしゃれをさせてみるだけだって気分はちょっと明るくなる。ぜんぜんちがうトレーニングを始めてみて、それが巧くできればうちの犬って天才かもしれないと思いだす。
犬との暮らしなんて、じつは平凡な日常の繰りかえしなのだ。小さな失敗を山ほど繰りかえしても、明日起きればまた新しい1日のスタートだ。

手前みそだが、敷物なしではフセができなかったうちの姫さまだが、なんとこの1週間で床の上でも伏せるようになった。いまではキッチン、廊下などほぼ家中のすべての場所で100%の確率でフセをするようになった。現在の最長不倒距離は玄関のたたきで、ドアの結界を超えるのもそれほど遠い将来ではない、と管理人は信じている。

オスワリの2年に比べて、ほぼ1年でフセを完成しつつある我がお姫さまに鼻高々な管理人であるわーい(嬉しい顔)

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ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 18:10| Comment(3) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

受難の季節

姫にとって辛い季節がやってきた。

夏は暑い。それだけなら姫だけではなく世界中の犬にとっての受難の季節だが、夏が暑くて学校が夏休みになることが、姫にとっては一番堪えるのだ。

だって、どこに行っても、いつだってノーリードの子どもがあっちへふらふら〜こっちへふらふら〜(涙)

さっそくきょう、その第一弾に会って姫は非常に辛い思いをした。

ほとんど昼のギリギリ午前中、管理人が犬たちを連れて

「これは朝の散歩だからね! だれがなんと言おうといまは朝なんだからね!」

と言いきかせつつ歩いていると、角の横丁から3人ばかりの小学生の団体が……

さっと身を翻し管理人のうしろに隠れる姫。

「大丈夫、怖いことないから。何かしたら管理人が怒ってやるから、大丈夫だから」

と姫をなだめすかす管理人。

幸い、あちらが犬好きではなかったようで、その場は巧く通り過ぎたが、次の角でもまた、小学生の団体が!?

おまけにこんどは5人に増えてるよ、まったく(汗)

最近は物騒な世の中なので、子どもたちも集団登下校というのをやっている。だから角を曲がるごとにどんどん子どもの数が増えているような気がするのだ。

怖いよね、姫さん。そりゃそうだ。管理人だって、角を曲がるごとに蛇の集団がいて、それがどんどん数が増えていったりしたら絶叫のひとつもしたくなる。

だが、姫は偉かった。子どもの集団が一時最大15人までに増えたにもかかわらず、けさは一度も歌うことなくとりあえず管理人のうしろに身を隠して難を逃れたのだ。

GOOD GIRL!!!

これからは、姫にとっては辛い季節だ。早く涼しくなって学校が始まってくれるといいのにね……

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 19:54| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする