2006年09月01日

コングを100倍楽しむ方法

管理人がコングの存在を知ったのは、ツチノコ兄弟を我が家に迎えてすぐのことである。どうやら、世間にはコングというゴムのおもちゃがあり、子犬を育てるうえで是非常備していなければいけないグッズである、てな話は知識として知っていたのだが、ペット用品コーナーで見たところ、お値段がちょっとばかし高かった。その横に、半額以下の値段で同じようなゴムのボールが売られていたので、

「2つ買うのは高いし、まっ、いいか、これで。穴は開いてないけど、機能は同じようなもんだろう」

と安いボールを買い、それで満足していたのだ。

せこい初心者飼い主が陥りやすい落とし穴である。当時、管理人はコングのほんとうのすごさを知らなかった。

投げると妙な方向に転がるフンみたいな形をした変なゴムボール。なかに餌を詰めることもできるらしいが、転がると餌がこぼれて楽しい、程度の認識しかなかったのだ。

お留守番の友とか言っちゃってるけど、投げる人がいなきゃ転がるボールだっておもしろくないじゃん!

これが、初心者飼い主のコングに対するまちがった認識だった。穴がなければコングじゃない。詰めるということがコングのすごさ。その基本的な事実に気づいたのは、姫が我が家にやってきて、管理人の外出時に姫がお寂し鳴きを繰りかえし、一緒に留守番している家人がノイローゼになりかけてからである。

こりゃ、なんとかせねばならん。と管理人はさっそくネットの世界に旅立った。まずは日本語ページをくまなくクルーズ。だが、そこには管理人がすでに知っている程度のことしか書かれていなかった。
お留守番のときはコングを与えるとおとなしく待っていることができます。

だ・か・らぁ〜何でなんだよぉ〜フン型のボールを転がすぐらいじゃ、姫さんは黙ってくれないんだよぉ〜

管理人が、自分のまちがった認識に気づいたのは、英米のコング・レシピサイトを見つけたときである。

あに? コングって、こんなにいろいろなものを詰めちゃっていいもんなの? ええ??? 電子レンジでチンとかしてもいいんだ。うっそぉ〜、凍らせるなんてのもあり?

英米のコングサイトを見てまわるとわかるのだが、世界にはまさに数百万のコングレシピというのが存在する。それぞれの家で、それぞれの飼い犬の好みに合わせた調合というのが存在するのだ。

果物好きの犬には、バナナをペースト状にして、そこにドライフルーツを絡めたバナナラマ。肉がお好みの犬には、ジャーキーやらボイルした肉をチーズに混ぜてやるのもいい。外で遊ぶ用には肉を煮た煮汁を凍らせてアイスコングを作るのがお薦め。

まさに何でもありなのだ。なかには、オイオイ、こんなものまで詰めちゃっていいんかい? と思うような奇想天外なアイデアもある。

管理人の頭にあったのは、コングに詰める=乾きものというイメージだった。何しろ大型犬用であっても人間の手は入らない凸凹がついているコングである。へたにチーズやらペーストやらを塗りたくると衛生上問題がある。

ところが、食洗機が各家庭に普及している欧米では、コップや皿と一緒にコングもディッシュウォッシャーにつっこめばいいのである。験しに、手洗いでざっときれいにしたあと、食洗機に入れてみたら、あらみごと、まるで新品みたいにぴっかぴか。

なるほど、ここが欧米レシピと日本のコングの使い方の基本的なちがいか。コングは、欧米ではいわば皿の役割も担っているわけである。むろん、日本ではまだまだ各家庭に食洗機があるというわけではないし、人間の食器と一緒に犬のものを洗うのには抵抗があるという人もいるだろう(欧米型の食洗機の場合高温で濯ぎ乾燥をするので殺菌効果もあるのだが)。そういう人は、子供用歯ブラシを駆使すると、けっこう奥のほうまできれいにすることはできる。

で、コングに詰めるものは、まあ何でもいいのだが、その詰め方には流儀がある。細い方(小さな穴が開いているほう)を上にした状態で説明すると
1.アペリティフ……小さな穴に犬がとびきり好きなもの、めったに食べられないご馳走を一かけ詰める。もしかすると、なかにこれがぜんぶ詰まっているのでは!?と犬に思わせるのがポイントである。たとえばレバー、ジャーキー、チーズなど

2.デザート……一番細いくびれと小さな穴の下のあいだに、これまた犬がとっても好きなものを詰める。この部分は、犬が最後まで執着するところなので、是非ともこれを食べたい、そのために頑張ろう、と犬に思わせるものを詰めるのがよい。たとえば、茹でた砂肝、ささみなど

3.メイン……下2/3には主食となるものを詰めまくる。たとえば缶詰フードに混ぜたドライフードとか、チーズに混ぜたマカロニ、ご飯とドライフードを混ぜたものなど、要は何でもいいのだが、一般的にペースト状にしておいたほうが、コングの保ちは良くなる。

4.前菜……最後に中身がこぼれないよう、大きな穴を塞ぐのだが(とろけるチーズを貼って電子レンジでチンがお薦め)、その際に、簡単に食べられるようジャーキーなどがつきだしていると、ますます犬にやる気を起こさせる。

犬にやる気を起こさせる。何としてでも、この中の食べ物をゲットしてやるぞ、と思わせることが、巧くコングを利用する秘訣になる。ゆえに、詰め方だけでも、じつは個体の性格によって変えてやらねばならぬのだ。

たとえば、食べ物が目の前にあれば、どんなことをしてでも食べてやる、という姫のような犬と、食べ物にあまり執着しない、どちらかというと飽きっぽいディーとでは詰めるコツがちがうのだ。ディーの場合には、4の前菜をたくさん、とりやすく入れておいてやることで、コングに対して執着するようになる。逆に姫に対してはそうとう難度の高い詰め方をしても、奴はたいていきれいにすべてを食べつくす。逆にあまり簡単すぎるとあっという間に食べてしまったコングに入れる意味がない。

欧米のコングサイトを見ていると、「凍らせろ!」とやたらめったら書いてある。

これはあまり日本では知られていないやりかただが、中身を詰めたコングを凍らせる、というのは犬の興味を長続きさせるとても効果的なやりかたなのだ。

コングのなかにおやつ類(主に乾きもの)をギューギューに詰めこむと言っても、じつは限度がある。あまり詰めこみすぎると犬の力では取り出せなくなり、成果がなければ犬もつまらないので、おやつ入りのコングがそのまま床に転がっているなんてこともよくある話だ。そこで冷凍庫が登場する。コングじたいを凍らせると、犬は最初は中身を取り出せない。ところが、嘗めているうちにだんだんと溶けてきて、しだいに中身が出てくる。犬にしてみれば、それがおもしろくてたまらない。もっと、もっと、頑張れば美味しいものが出てくるかもしれない、と思うことで犬はコングに執着する。

だから、3のメインの部分にはペースト状のものを詰めるのが良いのだ。ペースト状にしておけば、ガチガチに凍っているあいだは、なかなか中身を取りだすことができない。ついでにいえば、前の晩に作っておいて凍らせておけば、朝、冷凍庫から出して与えるだけで済むので、管理人のように毎朝時間に追われる飼い主には一石二鳥の妙案だ。

コングのレシピは、ほんとうにネットで探すと山ほど出てくるし、そういうものを参考にするのもよし(Googleなどでkong recipesと入れて検索をかけると5百万件ほどヒットする)、また我が家の究極のレシピを開発するもよし、それぞれが思いのままに楽しめるのが、これまたコングの優れたところだ(英語ですが、管理人お薦めの充実コングレシピのページはこちら)。

コングはいわば、飼い主と犬の知恵比べ。いろいろ考えてレシピを開発したり詰め方を工夫するのも犬を飼う楽しみのひとつになる。そのうえ、お留守番の問題行動もなくなるときたら、使わないってほうはない、と管理人は思うのだ。

最後に、管理人の考えたその辺のスーパーで買える食材を利用した誰でも簡単に作れる「犬猫屋敷風コング・ジャパネスク」の作り方を紹介しておこう。うちの犬には、そんなジャンクフードは食べさせられない!という方はてきとうに素材を変えてやってみておくれ。

1.小さな穴に魚肉ソーセージを詰める。

2.狭い方の1/3にちぎったちくわを入れる。

3.ご飯(またはドライフード)と納豆を粘りが出るまでよく混ぜ合わせたあと、大きい方の2/3にこれをぎっしり詰めこむ。

4.とろけるチーズを広い口のなかに貼り、そのまま電子レンジでチン(30秒くらい)する。

5.チーズが軟らかいうちに、上の口に煮干しを数本ぶっ刺しておく。

6.冷めたら、ジッパーつきのビニール袋に入れて、冷凍庫にぶっ込む。

これで、翌朝起きたら完成! ただし、ケージのなかでやらないと、部屋が納豆臭くて大変なことになるのでご注意めされわーい(嬉しい顔)

DJ074.JPG

不器用で食べ物に執着がなかったディーは、よく、
管理人が帰ってくると、おやつが入りっぱなしのコングをくわえて

「とれなかった。管理人さん、とって!」

と持ってきたものだ……

ニックネーム 犬猫屋敷の管理人 at 15:44| Comment(6) | TrackBack(0) | しつけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうか、秘密兵器は食器洗い機か。
コング用のピーナッツバターペーストスプレーとか、どうやって洗うんだろうかと不思議に思っていたのよ。乾き物だけだと、ほんとすぐ食べちゃうからね。
でもウチには食器洗い機なんかないもん、手で一生懸命洗ってるんだもん、だから冬は手荒れがひどいんだもん。。。。

Posted by Gしおん at 2006年09月01日 21:30
そうそう、食洗機がミソだって管理人もつい最近気づいたんだ。コップ洗い用の柄の長いブラシとかでしこしこ洗っとったんですけどね、そっだぁ〜って気づいて食洗機入れてみたら、ものすごいきれいになったよ。まあね、熱湯につけるだけでもけっこうきれいになるもんですが(消毒にもなるし)でもやっぱ面倒くさいのよね。

そのためだけでも、食洗機、パパにおねだりしてみたら? 愛しのしおんくんのためなら買ってくれるかも!?
Posted by 管理人 at 2006年09月01日 23:24
ムジカもディー君派です。それどころか、いろいろ試行錯誤を練っても(出かけるそぶりを見せないとか、コングに夢中になってる時でようとか)知らぬ間に玄関に居て「勿論あたしも一緒よね」って顔をされるから未だにどんなに簡単に詰めてある中身を取ったことがないんです…。毎回留守番の時はムジカの大声が響き渡っています。
うち、実はサークルがないので(ムジカが入らなかったともいう)用意した方がいいのかなぁ…と考えてます。
Posted by NANAMI at 2006年09月02日 11:34
あはっ、やっぱいるんだ、そういうコ。姫が異常な食い気虫だったことを感謝すべきなんだわ、うちは。

サークルやケージを使うのは正攻法ではありますが、ダメなコもいますよ。姫はけっきょくフリーのほうがおとなしかった。それでもケージに入れるのが正しいやりかたなのかもしれないけど、適当お気楽の犬猫屋敷では、まっいいかで何とかなってしまった(^_^;)

一度、問題行動を専門にしているトレーナーさんに相談してみるのもいいかもよ。その人の言うことを聞くか聞かないかは飼い主の判断として、第三者の意見を聞いてみると新しい局面が見えてくることもありまっせ!
Posted by 管理人 at 2006年09月02日 20:27
はじめまして。
いつも楽しく見ています。
「コングレシピ」ですか。
うちの姉さんも途中であきらめている
形跡があるので
「歳だからな〜」と思っていたのですが。

む〜ん、食洗機に入れるとは。
うちも愛用者ですが考えたことなかった。
煮沸消毒してからならありかな。
試してみますね。
Posted by ゆきのじょう at 2006年09月03日 07:19
ゆきのじょうさま、はじめましてm(_ _)m

姫のようにコングに異常に執着するコもいるし(姫の食べたあとは洗う必要もないほどきれい)かと思うとディーのようにすぐ諦めちゃうコもいるし、犬もそれぞれですよね。

食洗機はマジでお薦めです。ほんとうにきれいになりますよ。犬猫屋敷は人と動物の境目が曖昧なので(長いこと動物と暮らしているせいか、人間のほうに耐性ができているらしい)コングを忍び込ませても家人からクレームはつかなかったが……煮沸消毒してからってほうがいいですね。それ、いただき!
Posted by 管理人 at 2006年09月03日 17:26
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